2011年2月15日火曜日

「プリウス」売りすぎた?!

   1年8カ月に渡り月間新車販売ランキングのトップを堅守したトヨタ自動車「プリウス」がついに1月の販売台数でホンダ 「フィット」に首位の座を明け渡した。台数差は約1千台の僅差だったが、プリウスの陥落により「ハイブリッド車さえ売れなくなってしまったのか」と落ち込みが続く国内市場を嘆く声も聞こえてくる。

   プリウスは2011年1月の新車販売でダイハツ工業の軽自動車「ムーヴ」にも抜かれ3位に後退。エコカー補助金終了による反動がいよいよハイブリッド車(HV)にも波及してきたかに見える。


「年末に多少、無理な売り方をした」

   ただ、一連の順位変動についてトヨタ、ホンダの両陣営はともに冷静な見方している。

   「もともと1月のトップは諦めていた」とトヨタ系列の販売店関係者が胸中を明かすように、販売現場ではフィットの首位奪還は当然の結果として捉えられている。

   その理由は「プリウスは年末に多少、無理な売り方をした」(トヨタ系列販売店)ことにある。

   2010 年1~12月で31万5669台を販売し、1990年にトヨタ「カローラ」が樹立した30万8台の年間販売記録を20年ぶりに更新したプリウス。トヨタは 年間販売記録の更新とともに、一年を通じて月間販売ランキングの首位を維持するというプリウスの「完勝」を狙っていた。

今年もプリウス・フィットの首位争い過熱しそう 

   2010 年10月の「フィットハイブリッド」発売を機に、プリウスとフィットの台数差は急速に詰まり始めた。波に乗るフィットとの販売競争を制し、年間販売記録と 連続首位を手にしたプリウスだが、年明け以降の失速は免れず、1月の月間販売であえなく3位に転落。プリウスは「売れなくなった」のではなく、皮肉にも 「売りすぎた」ことが首位陥落の要因になった。

   エコカー補助金終了の反動が懸念される国内市場だが、首位奪還を果たしたフィットの販売構成比も5割以上がHVモデルとなっており、HVが依然として根強い人気を維持していることがわかる。トヨタとホンダは、ともにワゴンタイプの新型HV を今春に発売する計画。今年もプリウス、フィットの首位争いが過熱しそうだ。

年明け1月の販売台数首位交代は年末に「売りすぎた」ですか?!  それにしてもハイブリッド人気はますます加速しそうです。今後、ガソリンエンジンのみ車はもう首位を獲ることはないような気もします。ガソリンエンジンのみでハイブリッドを凌駕する低燃費車が出現すれば別かもしれませんが、自動車メーカーもそのような開発に力を入れるくらいなら燃料電池車等の開発に心血を注ぐのではないでしょうか。

2011年2月13日日曜日

「プロボノ」 企業も後押し

 コンピューター企業のソフト開発、金融機関の財務管理…。民間企業の社員が仕事で培った経験や知識を生かし、NPO(民間非営利団体)などを支援するボ ランティア活動「プロボノ」が浸透してきた。利益ばかりを追求する働き方を見直す機運の高まりなどが背景にある。企業が組織的に後押しする動きも出てお り、社会貢献活動の新しい形として認識され始めた。

「ベンチャー企業の志が刺激になった」「自分の仕事が形になり感動した」

NECが今月、プロボノで支援した企業2社を招いて開いた会合。出席したNECの若手社員は、支援先から活動報告を聞かされると一様に目を輝かせた。

NECは昨夏、プロボノチームを作った。メンバーは若手中心の15人。支援先の1社は、採血による健康診断事業を首都圏で展開するケアプロで、もう1社 は農業の収益性向上に向けて高糖度トマトを生産・販売するオリザだ。それぞれ医療と農業の構造問題解決を目指す社会起業家が作ったベンチャー企業だ。

NECはケアプロの顧客情報をデータベース化。診断結果を時系列でグラフ化し、健康状態に応じて診療所を紹介する携帯電話向けプログラムも作った。4月から本格稼働し、ケアプロの川添高志社長は「顧客や広告収入の増加につなげたい」と意気込む。

オリザ支援では、休日に栽培現場を訪れ、農業専門家にも取材してホームページを刷新。NEC側責任者の小林義明氏は「仕事で接点のなかった農業政策の問題を共有できた」と語る。

2000年代以降、欧米で広がったプロボノは、金融機関などの「金もうけ主義」への反発もあって拡大し、日本でも注目されるようになった。希望する個人をNPOなどに仲介する特定非営利活動法人「サービスグラント」(嵯峨生馬代表)の昨年の登録者数は約650人と、前年の2・5倍に急増している。

最近は企業も積極的に参加。ゴールドマン・サックス証券が女性社員中心のチームを作って教育・子育て関連のNPOの財務の見直しを支援しているほか、日本IBMも教育関連のNPOを支援している。

企業側にすれば、社員のやる気を引き出すと同時に取引先開拓やイメージアップも期待できる。サービスグラントの嵯峨代表は「寄付など従来の社会貢献事業を一歩進めた新しい形のボランティアで、地方にも広げたい」と話している。

【用語解説】プロボノ

仕事上の経験や知識を生かしたボランティア活動。ラテン語のPro Bono Publico(公共善のために)が語源で、米英の弁護士が始めた無料法 律相談が始まり。資金力や組織力に乏しいNPOや、社会問題解決のためベンチャー企業を起こす「社会起業家」らが支援先となる。

社会貢献活動にNPO法人等への寄付や助成金を拠出する企業は多くありますが、「プロボノ」はそれより踏み込んだ支援となってます。お金ではなく 知識を無償提供する・・・。支援される側は欲しい専門知識が得られるわけですし、支援する企業側にとってもそれは支援効果をよりはっきりと確認できるのではないでしょうか。

2011年2月12日土曜日

もう使えないギフト券

 昭和53年から発行されている文具券が、昨年の12月31日で使用できなくなった。未使用分については、1月12日から3月13日までの間に、加盟店に 設置されている「払戻申込書」に銀行口座などを記入したうえで未使用の文具券を同封し、日本文具振興株式会社宛に郵送すれば払い戻しを受けることができ る。その際の切手代と振込手数料は、日本文具振興株式会社が負担してくれる。

また文具券のほかにも、昨年の7月には、首都圏のバス事業者が発行していた「バス共通カード」が利用停止をしており、日本フラワー振興協会の「花とみどりのギフト券」や、ジャパン・ミュージック・ギフトカードの「音楽ギフトカード」なども利用停止している。

このように、利用停止を決めた商品券が増えている背景には、昨年の法改正がある。それまで商品券やギフト券などの発行について規定していた「プリカ法」 では、利用停止後の払い戻しに関する規定が無かったため、利用停止にすると最後まで払い戻しに応じなければならなかった。しかし、これでは発行会社の負担が大きく、企業は利用停止を決めかねていた。

一方、新しく施行された「資金決済法」では、払い戻し期間を最短60日と定めた。これによって、利用停止後の費用負担が軽減されるため、利用が低迷していた商品券の利用停止が相次いだとみられる。

「バス共通カード」については、2015年7月31日までに手続きをすれば、払い戻しを受けることができるが、「音楽ギフトカード」と「花とみどりのギ フト券」は、払い戻しの申込期間が過ぎている。払い戻しの申込期間を過ぎてしまうと、有効期限内のものでも、払い戻しを受けることができなくなる。

また「音楽ギフトカード」は2010年9月1日から10月31日までの間、資金決済法に基づく払戻しを行った。さらに、2010年11月1日から同年 11月30日までの間任意の払戻しを行っている。その間に清算手続を開始し、2011年2月1日にて債権の申し出を終了したため、換金の手段は無くなってしまった。

「花とみどりのギフト券」は、払い戻しには応じないものの、2011年1月15日から5月31日までの間に手続きをすれば、現在発行されている有効期限が付いた「花とみどりのギフト券」との交換に応じてくれる。

文具券は、昨年末現在で未使用の券が780万枚(39億円分)あるといわれており、周知徹底がされていないまま利用停止となることを問題視する声も上がっている。金融庁はこうした事態を受け、利用停止の事実や未使用券の払い戻し期間の周知徹底を、発行者に要請する方針を決めた。消費者が混乱を起こさないよう、十分な周知と、誠実な対応を期待したい。

知らぬ間にそんなことになってたの?・・・って思う方も多いと思います。不人気等の理由で利用停止になるのは仕方のないことではありましょうが、払い戻し期間なんて知らなかったよ~!という声が上がらないよう、発行元は気を遣うべきですね。

2011年2月6日日曜日

片付けの魔法

近藤麻理恵さん著人生がときめく片づけの魔法
「心がときめくかどうかを基準に、モノを残すか捨てるかを見極めます」
著者は「こんまり」の愛称で知られる片づけのカリスマ。 片づけられない人の家に行っては片づけのレッスンをする。超人気で予約は半年先まで埋まっているそうだ。片づけの依頼者から本にしてほしいという声が多く 寄せられたこともあり、その極意を書いた。しかし、単なるノウハウ本ではない。奥深い記述に出くわす。「本来片づけで選ぶべきものは、『捨てるモノ』では なくて『残すモノ』」。残すものを選べばいい。その基準が、心がときめくかどうかだ。「たとえば服も一度手にとり、心がときめかない服は捨てる。心がとき めくモノだけを残せば幸せな気持ちになれます」
それでも、不要品を捨てるときには「一つ一つに『ありがとう』とあいさつします」。仕事先から帰宅すると、「今日もお疲れさま」と洋服に話しか け、ハンガーに掛けるそうだ。「モノを大事にするとモノは応えてくれる。洋服も喜んでくれます。生活の一つ一つが丁寧になり、すべてのモノが長持ちしま す」
モノを大事にするのが近藤さんの片づけの基本にあるようだ。愛するモノが長持ちすれば、不必要なモノは買わなくなる。それゆえモノが増えず、いつまでもきれいに保たれるわけだ。
片づけに目覚めたのは中学3年だった15歳。以来、整理や収納関係のノウハウ本も読みあさり、大学の卒論も「ジェンダーの視点からみた片づけ」と 片づけにこだわった。大学2年のときから片づけ業を始め、「一度習えば、二度と散らからない」と口コミで評判になった。大学卒業後には大手人材紹介会社に 就職。仕事で訪れた企業の社長の机を、土日を利用して片づけ始めるうちに依頼が殺到。2年で退社し、片づけコンサルタント業を本業にした。
「シンプルに生きたり、エコを考えたりする時代で、私の仕事は世の中からすごく求められていると思います」
発売1カ月で8刷10万部。仕事の忙しさも増して休みもない。「好きなことを仕事にしているからストレスはありません」(サンマーク出版・1470円)

2011年2月5日土曜日

教習所、車離れで集客に奮起

 少子化やクルマ離れの影響で、苦戦続きの自動車教習所。独自のサービスで顧客獲得に奮起している。

高校生の就職や進学を前に、自動車教習所がハイシーズンを迎える2~3月。しかし近年は、少子化や若者のクルマ離れを背景に、教習所の経営環境は厳しさを増すばかりだ。逆風が吹く中、独自のサービスで顧客獲得に奮起する教習所が目立っている。

中央線・西武新宿線沿線で、利用者数13年連続トップを走り続けるのが、東京都武蔵野市の武蔵境自動車教習所。マッサージやネイルアート、カラーセラピー などがすべて100円で利用できるサービスや、若いママ向けの無料託児所が好評を博しているからだ。また、新車・中古車購入の相談やレンタカーの貸し出しを行うなど、卒業を見越したフォローも抜かりはない。

「未来の教習生」を獲得すべく、全国でも珍しい子ども向け自動車教習を行うのが千葉 県鴨川市の鴨川自動車教習所だ。土日・祝日になると、3歳以上の子どもを対象に本物の教習コースを使った「キッズ・ドライビング・パーク」が開かれる。学科教習と技能教習が行われ、修了者にはパーク内で通用する運転免許証を発行されるなど、本物さながらの教習で人気を集めている。

一方、 体が不自由な人の免許取得をサポートするのが、首都圏4か所に教習所を展開するコヤマドライビングスクール(東京)。校舎は完全バリアフリー化され、実技 では特殊装置付き教習車に乗ることができる。聴覚障害者向けには字幕スーパー入りの視聴覚教材を用意する他、全校に手話のできる教官が100名以上在籍しているのも心強い。また同校では、日本在住の外国人向けに英語での教習プランも設置するなど、新市場の開拓に意気込む。

さらには、毎週金曜日に無料のケーキバイキングを実施する信州伊那自動車教習所(長野県伊那市)や、バンド仲間などと無料でスタジオが使用できる長井自動車学校(山形県 長井市)、WordやExcel、英会話などのオンライン学習を卒業後2か月間無料で利用できるカースクール湯浅(和歌山県有田郡)など、地方でもユニークなサービスで都心からの教習生集めに懸命だ。

教習所も、あの手この手で付加価値を高めることに努力しているのですね。需要からすると厳しい将来性であるからこそ、少し工夫することで新たなビジネスチャンスを掘り起こすことができるのかもしれません。やはりターゲットは女性と子供であると言えそうです。

2011年2月2日水曜日

5億3000万円の世界最高額ベッド!!

 プラチナ製iPadや純金製Wiiなどラグジュアリーアイテムを次々に発表している英リバプール出身のデザイナー、スチュアート・ヒューズ氏が、今度は世界最高額の400万ポンド(約5億3000万円)の天蓋付きベッドを発売した。

このベッド「Baldacchino Supreme bed」は24カラットの金を107キロも使用し、天蓋には桜の木を使用。ファブリックはイタリア製シルクとコットンを使用している。オプションで、ヘッドボードやファブリックをダイヤモンド付きにカスタマイズできるという。

1台のベッドの製作には3カ月かかり、現在2台のベッドが完成。そのうち1つは、すでにイタリア人ビジネスマンが購入したという。

ひゃ~!一体誰が買うんだい?!と突っ込みながら読んでいましたが、1台すでに売れた??  どんな家に置くんでしょ・・・

2011年1月31日月曜日

大阪梅田小売大戦争!!

 JR大阪駅北側に2011年5月4日開業するファッションビル「ルクア」の概要とテナントが発表された。ルクアはJR大阪三越伊勢丹などが入居する 「ノースゲートビルディング」の地下1~10階にオープンし、店舗面積は2万平方メートル。20~30代のトレンドに敏感な働く女性をメインターゲットと し、梅田地区最多の198店舗が集結する。

第一次商圏は大阪府高槻市から兵庫県芦屋市までと北摂から難波までのエリアに設定。そのうちの約248万人の男女をターゲットに「手の届く贅沢、高感度で洗練されたライフスタイル」を提案する。また、「ここにしかない価値を提供する梅田地区でナンバーワンのファッションビル」をめざす。

初年度売り上げ目標は250億円、入店客数は1900万人を想定。日本有数の激戦区となる梅田に新規開業することについて、同ビルを運営するJR西日本 SC開発の中山健俊社長は「ルクアはまったくゼロからのスタート。北ヤードの開発が2年遅れたことも大変な痛手になった。2年後は大阪駅北地区の中心にな り、追い風が吹くと思うが、それまでどう戦っていくか。危機感を持って取り組んでいる」と語った。

北ヤードを中心に再開発が進む大阪梅田地区では、今春から来春にかけて百貨店の改装、新規開業が続く。2011年3月にはJR大阪駅南側の「サウスゲー トビルディング」に大丸梅田店が増築オープン。ルクアの西側にはJR大阪三越伊勢丹も同時開業する。さらに2012年春は阪急百貨店梅田本店が日本最大級の百貨店としてグランドオープン。既存のファッションビルや商業施設を巻き込み、小売りの大激戦区になるのは必至だ。

そんななかでルクアは、これまでのファッションビルとは一線を画す戦略で生き残りをかける。「社員自らが市場調査し、計画して実行する。これを愚直に続 けてきた」(中山社長)。加えて、他店との同質化が避けられない商品よりも、販売サービス、運営などソフト面に力を入れ、他店と差異化を図る考えだ。

社員自ら市場調査からテナント誘致、教育まで手がける

「梅田にある数多くの小売りのなかから一番に選んでもらえるファッションビルを作りたい」(中山社長)。ルクアの店舗づくりはこの思いからスタートした。思いを実現するために、従来のファッションビルとは異なる取組みを行っている。

通常、商業施設の開発は外部のコンサルタントや調査会社などに依頼することが多い。しかし、ルクアでは社員自身が市場調査から基本コンセプトづくり、商 圏設定、ゾーニング、テナント誘致までの大部分を行った。またターゲットと同世代の女性社員8人の意見を取り入れるなど、外部に依存しない施設づくりをめ ざしている。

運営体制においても同様だ。多くのファッションビルではシーズンやオケージョン(購買機会)などの打ち出しが店舗ごとに行われているが、ルクアでは全館で統一して訴求することにより集客力を高めていく。

さらに専任のフロアマネージャー11名を各階に配置。顧客の要望や不満を把握し、店舗とのコミュニケーションを図る窓口としての役割を担う。接客サービ スやVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の教育担当も専任4名を配置し、サービスレベルの向上を図っていく。社員研修も充実させ、社員自身が365 日店舗にアドバイスができるような体制をめざしている。

注目は「レディス・メンズの複合ショップ」新業態24店舗、関西初出店118店舗を導入

「社員自ら調査し、分析した結果、梅田地区の顧客はトレンド志向、カジュアル志向が強く、カップルでの来店やついで買いが多い。一方で、新たな発見や店舗、街感が欠如しているという声も多かった」と語るのは、同社開発部の藤岡秀樹部長。この結果に基づき、梅田地区に足りないものを検証したうえでMDを設定したという。

まず、ファッションビルとしての強みを発揮するため、全館の約6割をファッション系店舗で構成。1~5階がメインターゲットのレディス・メンズのフロア、6階は戦略ターゲットと設定したヤングレディスのフロア、7階はサブターゲットのメンズフロアとなっている。

なかでも注目なのがレディス・メンズの複合ショップの集積だ。カップル客のニーズに対応し、大手セレクトショップの旗艦店や海外ストリート系ブランドの大型店を集積。約4300平方メートルという梅田地区最大規模で展開する。

全198店舗のうち梅田初出店は118店舗。全国初出店24店舗を含め、関西旗艦店や新業態など、話題性と集客性のある店舗を多数導入しているのも大きな特徴だ。

全国初ではアッシュ・ペー・フランスがプロデュースする新ブランド「ear」や「SWATi」が手がける雑貨のセレクトショップ「ラ ブッシュリー ドゥ スワティー」、関西初ではロンドン発のハイストリートブランド「トップショップ/トップマン」、東京コレクションで話題の「ファー ファー」などが注目される。また「ビームス」「ジャーナル スタンダード」など人気セレクトショップが関西旗艦店としてオープンしている点も見逃せない。

●レディス&メンズ大型店アーバンリサーチ(梅田初)、トップショップ/トップマン(関西初)、ディーゼル(関西旗艦店)、トゥモローランド(関西旗艦店)、ル ドーム エディフィス エ イエナ(関西旗艦店)、ビームス(関西旗艦店)、ジャーナル スタンダード(関西旗艦店)、アメリカンラグ シー

靴、コスメ、生活雑貨のゾーンは比較購買のニーズに対応し、アイテムごとに集積した。このゾーンは本来、ファッションビルが苦手なジャンルとされている が、4階に靴、地下1階と8階にコスメ、8、9階に生活雑貨といった具合に各フロアに集積。「いろんなブランドを見てから買いたい」というターゲット層の ニーズに応えていく。

●注目ブランド靴:オデット エ オディール ユナイテッド アローズ、グラップ バニスター、ダイアナコスメ:H&Bプレイス、テラクオーレ コレッツィオーネ生活雑貨:無印良品、フランフラン、ダブルティー、ロフトスイーツ・フード:クリスピー・クリーム・ドーナツ、グロム、ドミニク・サブロ ン マルシェ・エ・カフェ

「梅田にはターゲット層が行きたいと思う飲食店が少ない」ことから、10階のレストランフロアには、女性利用を意識した人気店16店舗が出店する。大阪 のイタリアンの名店が新たに展開する「エキ ポンテ ベッキオ ア オオサカ」のほか、有名焼肉店「叙々苑」が関西初出店。また、落合務シェフ監修のパスタ店「ヴィ ヴィ ヴェルデ」も全国初店舗となる。レストランフロアはJR大阪三越伊勢丹と直結しており、案内パンフレットは共同制作した。

他には、9階に三省堂書店とスターバックスコーヒーが初めてコラボレートする「ブックス&カフェ」が登場。7階には男性客のためのグルーミングサロン 「ヘアーズゼノン」が全国初出店するなど、従来のファッションビルにはなかった新業態もお目見えするのでぜひチェックしておきたい。

大阪最大、そして最後の一等地、梅田北ヤードの一角の第一次出店内容が明らかになりました。 関西初の店舗、日本初の店舗も多く、すごく楽しみです。既存店との競争、切磋琢磨で、今ひとつ景気の元気がない大阪が活気づくことを期待したいです。

2011年1月30日日曜日

「釣りガール」を業界の起爆剤に

「山ガール」に続いて話題となっている「釣りガール」。釣り業界では、女性を取り込むためのファッション性を重視した商品を相次いで投入している。

女性のアウトドア・ファッションでは、山ガールに続いて次に到来するのが、釣りガールではないかと予測されている。釣り業界も、この「釣りガール」のブームに、熱い視線を送っている。

これまで女性向けの釣りファッションといえば、レディースのフィッシングギアを扱うブランド「LeiPalms」などが釣りファンの女性から支持を集めていたが、老舗ブランドも続々と女性用アイテムに力を入れている。

フィッシングブランドのダイワを展開するグローブライド株式会社は、女性用フィッシングウェア「レインマックスR100 レインハーフコート」と「レインマックスR100 レインスカート」を3月より発売する。

また、アウトドアスポーツ用品会社の株式会社シマノでも、「ラッドステップ」のブランド名で展開するウェアがあり、女性向けアイテムを充実させている。

釣具などの大型小売店である上州屋のウェブサイトでは、新宿店からのお知らせとして、「これまでは女性用のアイテムがかなり少なかったですよね。そこで最 近は、ロッドにしてもウェアにしても、初心者の女性にも選びやすいカラフルでPOPなデザインが増えてきてます」と紹介。

「ティムコの初心者用キット『フライトライ』などは使っていて楽しくなるデザインでおススメです!その他、トラウトルアー用のカラフルなロッドもぜひ実物を店頭にてご覧下さいね!」とPRしている。

年々減少しているといわれる釣り人口だが、「釣りガール」が業界活性化への起爆剤となるのか、その成り行きに注目が集まっている。

以前の記事、釣りガール」がトレンド!にもありますが、女性に流行することは良いことです。ダイワやシマノ等、釣り業界での大手が本腰を入れてきているようです。本格ブーム到来で企業側も良い波が来る予感?!

2011年1月29日土曜日

旅先の忘れ物に新サービス

 JTB法人東京は、2010年1月12日~28日に、旅行先や外出先での忘れ物について、インターネットで調査を実施した。調査結果によると、国内や海外旅行中に忘れ物の経験のある人は約85%に達し、多くの人が旅先で忘れ物をしていることが分かった。さらに、その忘れ物が手元に戻ったのかを尋ねたところ、「戻らなかった」と回答した人は約60%に達した。

また、忘れ物をしたときの気分については、「落ち込んでしまう」との回答が多く、「落し物が見つからなければ、旅行自体が台無しになってしまう」と考え る人もいた。一方、忘れ物が見つかれば「ほっとすると言うよりも、感動に値する」と考える人が多かった。旅行を存分に楽しむためには、忘れ物をしないよう心がけるだけでなく、忘れ物をした場合に備えておくことも重要なポイントになりそうだ。

そこで、JTBグループの株式会社JTB法人東京と株式会社ブーメランイット・ジャパンは、旅行者に安心して旅行を楽しんでもらうため、旅行先での忘れ物や落し物の回収サービス「トラベル・ブーメラン」の発売を始めた。

「トラベル・ブーメラン」を利用すると、ラベルの番号と所持品をホームページに登録し、ラベルを所持品につけておけばよい。落としてしまった場合でも、落し物を見つけてくれた人との連絡や回収の手続きは、事務局が行ってくれる。また、ラベルには英語の表記もあるため、海外で紛失した場合でも対応してくれる。これで、面倒な手続きをすることなく、落し物を回収することができる。

「トラベル・ブーメラン」の有効期間は、翌月から起算して1年間で、年会費を支払えば、次年度以降も更新することができる。価格は税込1050円。キーホルダータイプ1点とシールタイプ1点がセットになっている。

「トラベル・ブーメラン」は、ブーメランイット・ジャパンが展開している落し物回収サービス「マイブーメラン」を、旅行用にカスタマイズしたもの。

「マイブーメラン」発祥の地アメリカでは、「ブーメランイットに登録された所持品は、転売が困難なため、手を出しにくい」との調査結果が、全米犯罪防止協 議会より報告されているという。「トラベル・ブーメラン」は、忘れ物の回収だけでなく、旅行先で盗難の心配をしている人の味方にもなりそうだ。

おもしろいサービスですね。ひとつの「安心を買う」といったところでしょうか。ところで、このサービスを利用しての落し物・忘れ物回収率ってどのくらいなんでしょうか・・・?

2011年1月28日金曜日

三菱自動車、欧州生産撤退か

 三菱自動車は欧州生産拠点からの撤退を検討する。赤字が常態化している欧米生産体制をテコ入れし、経営再建の足かせをはずす。工場のあるオランダで生産子会社の経営陣、労働組合、政府との話し合いを始めており、閉鎖回避策も模索したうえで最終決断を下す。

オランダ工場では現在、欧州向け小型車「コルト」、SUV(多目的スポーツ車)「アウトランダー」を生産している。1月20日に発表した2011 年度から3年間の中期経営計画では世界展開できる車種の開発に集中し、コルトを含め地域専用車は次期モデル投入を取りやめることが打ち出された。オランダ 工場に対してはコルトの現行モデル生産が続く12年までは生産継続を約束しているが、翌年以降の計画は白紙だ。

アウトランダーは08年に日本の工場から生産が一部移管され、稼働の底上げに貢献したが、それでもオランダ工場の稼働率は5割。年20万台を生産できる設備能力を持ちながら、一直体制によって年産10万台に能力を絞ったうえで、この実績だ。

これほどの低稼働に陥ったのには事情がある。三菱自が同工場を他社との合弁から完全子会社へ切り替えたのは独ダイムラー・クライスラー(当時)と資本提携した時期であり、ダイムラー車の生産も見込んでいた。ところがダイムラーは三菱自への経営支援を打ち切り、04年に始めた生産委託も06年に中止。三菱自 は単独で設備を丸抱えし、リーマンショックのパンチも食らって稼働率改善のメドが立たないまま現在に至る。

オランダ唯一の乗用車工場に対しては同国政府の思い入れも強いが、小手先の規模縮小で赤字から脱却できないことは、これまでの実績から明らかだ。大規模な受託生産案件でも舞い込まない限り、閉鎖回避策として他社への売却などを模索していくことになろう。

じつは稼働率は北米工場のほうがはるかに低く、一直体制でわずか2~3割。それでも北米は欧州市場に比べて今後の需要が見込めるとし、米国専用車の廃止後に輸出向けを含め新たな車種を生産することを決めた。「トヨタ自動車ですら地元の猛反対を受けながら米国工場の一つを昨年閉鎖した。より体力が乏しく、再建下にある三菱自こそ欧米の生産リストラは至上命令だ」と同社の再建を支援する三菱グループの関係者は指摘する。北米生産の存続を決断した以上、欧州からの生産撤退は避けられないというわけだ。

新中計では環境対応車開発、新興国開拓に多額の投資を行う。タイ、中国、ブラジルで生産能力を 増強し、ロシアでも新型SUVの本格生産を始める。ただ、成長分野への前向きな取り組みだけでは計画は完遂できない。並行して三菱グループ各社が引き受けた計4400億円の優先株、7700億円の累積損失、そして先進国での過剰供給という三つの“負の遺産”を処理して初めて、目標に掲げた「中計期間中の復配」が見えてくるのだ。

先日発表された、ダイハツの欧州撤退に続き、三菱もですか。 そういえばダイムラーと資本提携していましたね。その時と状況が変わってますし、先の見込めそうにない市場からの撤退は勇気のいる決断なのでしょうが、仕方のないことなのでしょう。近いうち正式発表されるのでしょうか・・・。

2011年1月27日木曜日

阪神タイガース、新マスコット誕生

 プロ野球・阪神タイガースがかねてより募集していた球団マスコットキャラクター・ラッキーの弟の愛称が「キー太」に決まり27日、兵庫・西宮の球団事務 所で初お披露目された。キー太は明るくて涙もろい癒し系キャラで、同球団では1994年に誕生したラッキー以来、17年ぶりの新キャラクターとなる。

長年活躍するトラッキー、ラッキーに共通する“キー”に、活発でかわいらしい男の子を連想させる文字として“太”をつけたといい「ちょっぴりどんくさいけれど、明るく一生懸命な男の子というイメージ」に合致した名前として、応募総数1万7016件のなかから選定された。

キー太は来月1日より沖縄・宜野座にて行われる春季キャンプから活動を開始。シーズン中は、トラッキーやラッキーと共にファンサービスに努める。

2011年1月26日水曜日

日航、定時到着率で2年連続世界一

 経営再建中の日本航空は26日、スケジュール通りに航空便が到着するかを示す「定時到着率」の2010年ランキングで、2年連続で世界一位になったと発表した。調査は米調査会社コンデューシブテクノロジー(オレゴン州)が、世界の大手航空会社33社を対象に行っている。日航の定時到着率は89・90% で、全日空やシンガポールエアラインズなどを抑えてトップの座を守った。

東京都品川区の日航本社で同日、表彰式が行われ、コンデューシブ社のジェフリー・ケネディ社長は「日航はグループ全体で高水準のサービスを提供して健闘した」と祝福し、日航の大西賢社長に記念の盾などを手渡した。

日航は会社更生法を適用申請した昨年1月以降、人員削減とともに、客室乗務員や機長が総出で機内清掃を行うなど空港での作業の効率化を徹底しながら、発着時間の厳守に取り組んできた。

大西社長は「大変光栄だ。早期の会社再生の活力になる」とあいさつ。表彰式後、記者団に対し、「現場が想像以上に努力してくれた。ぜひ3年連続世界一を目指したい」と意気込んだ。

このような表彰制度があったのですね。整備やサービス、すべてがうまくかみ合わないとこのような高水準は保てないと思います。苦しい中、社員のみなさんの日々の努力の賜です。 あっぱれ!!

2011年1月25日火曜日

キリンHD、中国ビール市場へ一手

 キリンホールディングス(HD) は24日、中国食品大手の華潤創業と、清涼飲料事業を展開する合弁会社の設立で合意したと発表した。華潤創業の販売ネットワークを活用し、中国市場での事業拡大を目指す。華潤創業は中国トップのビールブランド「雪花」を抱え、今後の提携拡大が注目される。中国市場では、ライバルのアサヒビールも中国2位の青島ビールと提携しており、日本で首位と2位のアサヒとキリンが、中国を主戦場に激しい火花を散らすことが予想される。
 キリンHDの三宅占二社長はこの日の会見で、「中国市場での清涼飲料の基盤強化には、スピードが必要だ。華潤創業との販売網を生かし、中国での飲料事業をリードしたい」と語った。
 合意内容によると、キリンは、華潤創業傘下の清涼飲料事業持ち株会社の約40%の株式を取得し、キリンが中国で展開する食品や飲料の現地法人3社を持ち株会社にぶら下げる。
 キリンの投資額は4億米ドル(約332億円)になるという。
 華潤創業は、中国の企業グループ華潤集団傘下で小売りやビール、清涼飲料、食品などの事業を行い、中国全土に3千店を超す小売り販売網を持つ。清涼飲料事業でも、「怡宝」を主力ブランドに、ミネラルウオーターや機能性飲料などを展開している。
 キリンは中国の上海、広州、北京などで、紅茶飲料の「午後の紅茶」や、コーヒーの「FIRE」ブランドを中心に販売している。華潤創業の物流・販売ネットワークを活用して、新たな商品の販売や新たな市場への進出を加速させ、中国清涼飲料市場でのトップシェア確保の足がかりにしたい考えだ。
 関係者が注目するのは、ビール事業への提携拡大だ。今回の合弁は、清涼飲料事業に限定されているが、華潤創業は中国のビールの最大手。キリンの三宅社長は、ビール事業での提携については「全く視野に入っていない」と強調したが、中国は世界のビール消費量の4分の1を占める巨大市場だ。
 青島ビールとの提携によって、日本で首位を争うライバルのアサヒは、中国市場での地盤固めを着々と進めている。キリンが今回の合弁をきっかけに、ビール事業での提携に打って出る可能性もある。

中国でのビール事業については現段階では中国企業との提携を否定のようですが、魅力でないはずがないですよね。 もしかして、合弁ではなく、いずれ独自進出を狙っているとか・・・?

2011年1月24日月曜日

トヨタ、世界販売3年連続首位!

 トヨタ自動車が24日発表した2010年の世界販売台数(グループのダイハツ工業と日野自動車含む)は前年比8%増の841万8000台で、米ゼネラル・モーターズ(GM)の838万9000台を抑えて3年連続の首位を維持した。

ただ、大量リコール問題などで主力市場の米国での販売が伸び悩んでいるほか、韓国メーカーなどとの競争も激しくなっており、今後も首位を維持できるかは不透明だ。

トヨタの世界販売の内訳は国内が10%増の220万4000台、海外が7%増の621万4000台。国内はエコカー補助金などを追い風にハイブリッド車「プリウス」などが好調だった。海外では、アジアやアフリカなど新興国での販売が大きく伸びた。

一方、GMの世界販売は前年比12・2%増と高い伸びで、法的整理からの回復を印象付けた。中国では海外メーカーとしては初めて年間200万台を突破し、お膝元の米国での販売も回復した。

昨年は大量リコール問題もあり、世界販売台数首位キープが危ぶまれていましたが、かろうじて達成できた格好です。確かに米国での伸び悩みや激しい競争もありましょうが、米国市場は活性化してきているとのことですし、今年は昨年よりも販売増加率は上昇し、4年連続首位を視野に入れても何らおかしくないと思います。

2011年1月23日日曜日

歌い放題「カラオケランチ」が人気

 長引く不況の影響で、ランチ代を節約するサラリーマンが増えている。カードローンの「レイク」が、20~50代のサラリーマン1000人を対象に実施した、「2010年サラリーマンの小遣い調査」によると、ランチ代の平均は500円で、昨年よりも90円ダウンし、過去10年間で最も低い金額となった。

サラリーマンの財布のヒモが固くなる中、なんとかして顧客を獲得するために、値下げ競争に走る企業も少なくない。牛丼チェーン店では、「松屋」が牛めしの並盛りの価格を240円と業界最安値に設定したのを皮切りに、「すき家」は牛丼の並盛りを250円に、「吉野家」は牛丼の並盛りを270円にそれぞれ値下げした。期間限定などもあるものの、各社で激しい価格競争を行っている。

こうした顧客獲得競争が行われている中、カラオケ店が割安なランチメニューを提供し、学生や主婦を中心に支持を集め始めている。

例えば、カラオケの「シダックス」は、ランチメニューに1時間のルーム利用料をセットにして、580円で売り出した。メニューは「目玉焼きのせハンバーグステーキ」「カニ入りクリーミーコロッケカレー」「あったかとんこつラーメン&明太ごはん」など7種類があり、ドリンクとデザートが付いているほか、希望すれば無料でライスを大盛りにしてくれる。このメニューなら、食事だけでも十分楽しめる。

また、都内の「パセラリゾーツ」のお茶の水店は、日替わりパスタをはじめ、ナシゴレン、タイカレー、回鍋肉やチンジャオロースー、サラダやデザートなど、約15種類の料理が楽しめる本格的な「カラオケランチバイキング」を提供している。

好きな料理を好きなだけお皿に盛ったら、個室に移ってカラオケを楽しむことも可能だ。コーヒー、紅茶、オレンジジュースなどのソフトドリンク飲み放題もセットになって、価格は90分980円。設定時間や価格は店舗によって異なるが、どのお店もリーズナブルな価格で提供している。

最近では、学生や主婦以外の利用者をはじめとして、昼休み中にカラオケ店で、ランチを済ませるサラリーマンの姿も見られるようになっているようだ。牛丼チェーン店などの外食店にとっても、新たなライバルともいえる。これからは、価格競争に加えた付加的なサービスも、競争の要素になりそうだ。

従来からカラオケ店はフードメニューも充実していましたが、それを活かした形ですね。お昼休みの1時間、食事し、まぁカラオケせずとも、ゆっくり休憩できるわけですからニーズは高いのではないかと思います。実に良い着眼だと思います。

2011年1月22日土曜日

洋服のネット通販人気

 洋服をインターネット通販で購入する人が増えている。数多くのブランドを取り扱う通販サイトが利用者を伸ばしているほか、実際に店舗を持つ専門店や百貨店でも自社サイトで通販を取り扱うケースが増えている。「洋服は試着してから買うもの」という“常識”は変わりつつあるのだろうか。

1370種以上のブランドを扱い、毎日1500点もの新商品が並ぶ“巨大ショッピングモール”。スタートトゥデイ(千葉市美浜区)が運営する国内最大規 模のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」は、平成16年のオープンから売上高が右肩上がり。23年3月期は230億円を見込む。買い物やメールマガジンの受信ができる会員数は240万人を超えた。

「サイトで扱う商品をすべて見ようと思ったら何日もかかる。それが一度に見られ、近くに店がなくても買える利便性が受けているのだと思います」と分析するのは、マーケティング本部長の前原正宏取締役だ。

会員になると、買い物をするたびに1%のポイントがたまり、次回購入時に還元される。通常は値引きされない商品の取り扱いが多いため、店で買うよりお得感があり、リピーターも多いという。サイズや色が合わなくても返品や交換はできないが、「商品サイズはサイトに載せている。独自のスタジオで実物の色が出せるよう、写真も工夫している」と自信をのぞかせる。

ネットならではの「検索機能」にも力を入れる。ワンピース、スーツ、パンツといったカテゴリーに加え、柄や色でも検索可能。トップページでは、商品についてミニブログ「ツイッター」でつぶやいた人の声がリアルタイムに読める。

「確かにネット通販は試着できないが、実際に店に行っても、試着しないで買う人も多い。サイトを見ているだけの人に買ってもらえるよう、今後もサービスを充実させたい」と前原取締役は意気込む。

◆店との連携で安心  実際に店舗を持ちながら、ネット通販にも力を入れるのが丸井(東京都中野区)だ。「以前から店舗がない地域に向けてカタログ通販 をしていた。でも、最近は通販そのものの形態が変わり、ネットもカタログも店のある地域の客が多いんです」とWeb事業部の伊賀山真行部長。

店舗を持つ丸井ならではの強みは、「ウェブチャネルパーク」と呼ばれる独自のサービスだ。新宿、池袋、静岡、なんば、横浜の丸井各店舗にスペースを設け、ネット上で予約した服を試着できる。帰宅が遅く荷物を受け取れない人が、サイトで買った商品をここで受け取ることもできる。「多角化する客のニーズに、ネットと店舗の両方で応えていく試みです。『店で選ぶのは恥ずかしい』と女性へのプレゼントをネットで選び、チャネルパークで確認してから購入する男性など、ネットと店を行き来する客が増えています」(伊賀山部長)

こうした工夫が受け、同社のWeb関連事業は年商200億円規模に拡大。扱う商品も約20万点に増えた。どこの店に在庫があるかがネットで分かるサービスなど、今後もネットと店舗の連携サービスを充実させるという。店での販売が当然だった百貨店や専門店でも、ネット通販は重要な販売ツールになってきているようだ。

インターネットの普及で数々の今までの「常識」が打ち破られています。ネットショッピングで端的に言うと、手軽・安い・そして満足。「満足」が得られたら、それでいいのですから。今までの「常識」に固執していたらいけない、取り残されてしまうということの最たるものだと思います。

2011年1月21日金曜日

「太陽光サーチャージ」適用開始へ

 東京電力など電力10社は20日、太陽光発電の余剰電力買い取り制度に基づき費用を一般の電気料金に転嫁する「太陽光発電促進付加金」(太陽光サーチャージ)の4月からの適用を経済産業相に認可申請した。それによると、1キロワット時当たり1~7銭、標準世帯では月額2~21円の負担となる。同制度 は太陽電池の普及を後押しするのが狙いで、地球温暖化対策のための一般家庭の負担が初めて表面化する。

同制度は2009年11月に導入された。太陽電池を設置した家庭で使い切れなかった余剰電力を1キロワット時当たり48円、住宅以外に設置した場合は同 24円を基本に電力会社が買い取る。その年間費用から火力発電所の燃料費節約分などを差し引いたうえで、翌年度の一般の電気料金に転嫁して回収する。

料金転嫁の初年度となった10年度は、09年中に買い取った電力が少なかったため、ゼロとされた。11年度の転嫁額には、10年度に回収できなかった分も含まれる。

サーチャージは電力会社管内の太陽光発電の普及度合いなどによって負担額が異なるが、東京電力の場合、昨年1年間で買い取った電力は3億5000万キロ ワット時で費用は161億円、燃料費の節約などが60億円、10年度に回収できなかった分が3億円あった。11年度は3022億キロワット時の電力需要が あると想定し、転嫁額は1キロワット時当たり3銭、1世帯当たり月8円となった。

同制度は家庭用太陽電池の普及拡大に合わせて余剰電力の買い取り単価を減少させる仕組み。ただ、政府は12年度以降、業務用の太陽光発電設備や風力発電所など再生可能エネルギーによる電気をすべて買い取りの対象とする方針で、電気料金への転嫁額は高くなっていく。これに加え、今年10月からは地球温暖化対策税(環境税)が燃料の石油、石炭、天然ガスにかかり、電気料金に転嫁される。

電力会社が電気の買い取りに要した費用を「太陽光発電促進付加金」として、一般消費者が負担するということ・・・。ちょっと納得いかないような気もします。 太陽光発電してない消費者への罰金(?)みたいな気もします。この先、太陽光発電が普及すると、電力会社による電気の買い取り額は増えるわけで、そうすると一般消費者のこの負担額も増えるのでしょうか・・・?

2011年1月20日木曜日

中国のGDP、日本超え確実

 中国国家統計局が20日発表した中国の2010年の国内総生産(GDP)の速報値によると、名目のGDPが前年比16・7%増の39兆7983億元(約514兆9959億円)で、2月に発表される日本の10年の名目GDPを超えることが確実になった。 
 日本は1968年以来、42年間守り続けた世界2位の経済大国の地位を明け渡す。
 同時に発表された10年通年のGDP成長率は、物価変動要因を除いた実質で前年比10・3%増で、3年ぶりに2けた成長に復帰し、政府目標の8%を大きく上回った。一方、10年10~12月期の実質成長率は前年同期比9・8%増で前期(7~9月期)を0・2ポイント上回った。
 中国の10年 の名目GDPは国際比較で使われるドルに換算すると約5兆8790億ドルとなる。日本は1~9月期では約3兆9594億ドル(約354兆1245億円) だった。日本の10~12月期の名目GDPは、エコカー補助金制度が9月末で終了したことなどで個人消費が減速し、輸出も低迷しており、通年では5兆4000~5兆5000億ドル程度にとどまる見通しだ。
 10年の中国経済は、輸出が前年比31・3%増の約1兆5779億ドルと過去最高 を記録した。個人消費の動向を示す「社会消費品小売総額」は18・4%増、公共工事や不動産開発などの「全社会固定資産投資」は23・8%増とそれぞれ堅調な伸びを示した。一方、消費者物価指数(CPI)の伸び率は3・3%で年間目標の「3%程度」を上回った。不動産価格も高い伸びが続くなど、好景気の副 作用も顕著になっている。
 日本の内閣府の推計では、中国の成長率は、10年代が平均9・1%と堅調に推移する見通し。20年代に入ると労働人口の減少で平均7・9%に減速するものの、30年には世界全体に占める中国のGDPのシェア(占有率)は23・9%と、日米の合計(22・8%)をも上回る見通しだ。

いよいよ数字の上でも中国に世界第二位の経済大国の座を明け渡すことになる日本。このまま置いていかれるのでしょうか・・・。 諸外国との競争に打ち勝つため、一部では産・官・学が一体となり、なおかつ企業間の垣根を越えた開発も始まっているようですが、日本再浮上のためには官民一致団結が必要なのではないでしょうか。

2011年1月19日水曜日

映画館にもデフレの波?

 シネコン(複合映画館)最大手のTOHOシネマズが来春から、映画の入場料を値下げする方針を固めたことが19日、分かった。18歳以上の一般料金は、学生かどうかに関係なく一律で現在の1800円から1500円とするほか、18歳未満は1000円に統一する。

大手シネコンが初の本格的な値下げに踏み切るのは初めてという。邦画人気などで興行収入は好調だが、シネコンの増加による競争激化で施設当たりの収入が落ち込んでいるため、値下げでてこ入れする。全国の映画スクリーン数の約2割を占める同社が値下げに踏み切れば、他社も追随を迫られ、業界全体に値下げが広がりそうだ。

現在の料金は、一般が1800円、大学・高校生が1500円、小・中学生が1000円。一般料金は業界全体で1993年以降、変わっていない。

新料金は3月以降に甲府市、宇都宮市、長崎市、広島市、鹿児島市、長野県上田市の6施設で順次、先行実施した後、全国に拡大する。

一方、これまで60歳以上1000円だったシニア料金を65歳以上に引き上げたり、夜間のレイトショーの割引を取りやめるなどの見直しも検討しており、一部は値上げになる。

TOHOシネマズによると、前売り券やネット予約の割引などの利用で平均の料金収入は1200円程度になっている。このため、「デフレ傾向が強まる中で、1800円の料金が高いと感じている人も少なくない。料金設定を見直すことで、新たな集客につなげたい」としている。

映画館も値下げに踏み切りますか。でも確かに業界一律料金というのが、時代遅れだという気はしますが・・・。映画の配給のシステムはよく知りませんが価格競争があってもおかしくはないでしょう。加えて、何か新たなサービスを提供する映画館も出現しそうですね。

2011年1月18日火曜日

ヒュンダイグループ、欧州で初のトヨタ超え

韓国のヒュンダイグループ(ヒュンダイとその傘下のキアモーターズ)の2010年欧州新車セールスが、トヨタグループ(トヨタとレクサス)の販売台数を初めて上回った。

これは14日、ACEA(欧州自動車工業会)の集計で明らかになったもの。それによると、2010年の欧州新車販売台数は、ヒュンダイが35万8284 台、キアが26万2627台で、合計62万0911台。これに対して、トヨタは58万2457台、レクサスは1万7857台の合計60万0314台で、 ヒュンダイグループがトヨタグループを約2万台、上回ったのだ。

トヨタグループは一連のリコール問題の影響で、2010年の欧州新車販売が前年比16.3%マイナスと急減速。一方、ヒュンダイとキアは価格競争力に加えて、品質面での評価も引き上げ、それぞれ前年比4.7%増、4.5%増と伸びた。

ヒュンダイとキアは、2010年の米国市場においても、それぞれ前年比23.7%増、18.7%増の大幅増を達成。合計で89万4496台を売り上げ、日 産の90万8570台に接近した。トヨタの176万台やホンダの123万台との差は大きいが、ヒュンダイグループの次なる目標は、米国市場での日産、ホンダ超えだろう。

自動車以外にも電化製品等、韓国勢は世界で躍進しています。このまま韓国、そして中国に抜かされそうな日本。ライバル出現の踏ん張りどころです! がんばれ日本!!

2011年1月17日月曜日

内食志向で「家弁」グッズ好調

「昼食を作る手間を省きながら、家族の健康管理をしたい」という。主婦層を中心に、「家弁」専用の弁当箱が人気を集めている。

共働き家庭の増加やライフスタイルの多様化により、食事の時間が合わない家族が増える中、「家弁(いえべん)」と呼ばれる自宅用の弁当が注目を集めている。家弁とは、市販の弁当ではなく、自宅で食べるための手作り弁当のこと。人気の背景には、景気低迷や健康志向の高まりから、外食より内食派が増えていることもあるようだ。

当初の家弁は、主婦が夫や子どもの弁当を作るついでに、自分の弁当も作るケースが多く、家弁を作品としてブログに掲載する主婦が急増。ブームに目をつけた東急ハンズやロフトは、家弁コーナーを設置するなどして、カラフルな家弁専用の弁当箱が若い主婦から人気を集めた。これらの弁 当箱の特徴は、従来の弁当箱のように持ち運びのしやすさではなく、「電子レンジ・食洗機対応」や「仕切り付き」など、自宅での使いやすさに重点が置かれて いる。

弁当箱メーカー・イエロースタジオの「デリ 仕切り・フタ付き ランチプレート」は、北欧の食器をイメージしたプレート式の弁当箱だ。プラスチック製のプレートに仕切りがあり、汁気のあるおかずを詰める際に便利。フタも付いているため、保存の際にラップを使う必要がない。電子レンジでの温め直しも可能だ。

こうした使い勝手の良さから、帰宅時間の遅い夫のために食事を取っておいたり、仕事を持った主婦が家族の食事を作り置きするなど、家弁が活用されるシーンは広がりを見せている。

たとえば、イエロースタジオが販売する子ども専用の「ボンカフェスイーツ ランチプレート」は、食が細い子どもを持った母親からの支持が厚い。「食欲がなくても、ピクニック気分で楽しく食べてくれる」「ポップなデザインで、お子様ランチのように見栄えがいい」といった声が多く、ランチだけでなく夕飯も家弁を活用する家庭は少なくない。

昨年7月から「家弁(UCHIBEN)」シリーズを展開する弁当箱メーカー・たつみやでは、木目調の弁当箱「HAKOYA  ハコヤ 弁当箱」が人気だ。フタを付けても外しても積み重ねることができるため、家族分の食事を作り置きしても、冷蔵庫にすっきりと収納できる。

昼食を作る手間を省きながら、家族の健康管理もできる家弁。いつものランチや夕飯も、今年は専用の弁当箱を使って気分を一新するのもいいかもしれない。

なるほど、作り置きに弁当箱もいいかもしれませんね。駅弁とかで、ありますけど、そのうちレンジでチンしなくても温まる機能の付いた弁当箱も出るのではないでしょうか。いや、もうあるんですかねぇ。以前「食の強い味方!」でご紹介した通販も使えそう。

2011年1月16日日曜日

図書館所蔵雑誌にスポンサー

さいたま市立中央図書館(さいたま市浦和区)は今月から、館内閲覧用の雑誌の購入費を企業などに負担してもらう「雑誌スポンサー事業」を始めた。スポンサーは雑誌カバーに企業名を掲示でき、図書館は減少する予算の中で雑誌の充実を図れるのがメリットだ。

同図書館は07年に開館。図書や雑誌の購入にあてる資料費の予算が年々削減され、今年度は前年度比1000万円減の6000万円だった。同図書館が購入する雑誌は563誌で、年間約700万円かかるという。

埼玉県川越市のNPO法人「地域活性化プラザ」(石原猛男理事長)が、このスポンサー事業を図書館に提案し、企業も紹介した。利用者からは雑誌の充実を求める声があり、事業の導入を決めた。

1月から3月までは「サッポロビール」の埼玉統括支社(さいたま市大宮区)と、ガス会社「サイサン」(同)の2社が、「サンデー毎日」などの雑誌計12誌のスポンサーになる。4月から12月までは両社が計15誌を寄贈し、年間で約30万円を負担する。

おもしろいところに目を付けた印象です。国や地方は財政が厳しいですが、これをヒントに広告事業をしてみたらどうでしょう・・・?たとえば、何かの通知書とかの封筒に広告を載せるとか。納税通知書に税理士事務所の広告とか、いけませんかねぇ・・・。

2011年1月15日土曜日

セブン&アイ ネット通販統合へ 

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は14日、ネット通販事業を大幅に拡充する方針を明らかにした。子会社が展開する通販サイト「セブンネット ショッピング」と、傘下のスーパー、イトーヨーカ堂が運営する「イトーヨーカドーネットスーパー」を年内にも統合。統合サイトで、将来的に傘下の百貨店、 そごう・西武の商品も一元的に取り扱うことも検討する。生鮮・日用品から高級ブランドまで網羅する巨大通販サイトが誕生しそうだ。

セブン&アイHDは2009年12月に、傘下の各社が展開していたネット通販事業を「セブンネットショッピング」に統合。コンビニエンスストアのセブン -イレブンやイトーヨーカ堂で取り扱う商品について、宅配のほか、自宅近くのセブン-イレブン各店で受け取るサービスを展開している。

一方、ネットスーパーは、イトーヨーカ堂の店舗周辺の顧客を対象に、店舗で販売している商品をネットで注文を受け、自宅に届けるサービス。イトーヨーカ堂では現在140店舗で展開し、高齢者や主婦層にも人気を呼び、売上高300億円規模まで拡大した。

統合により配送を一元化しコスト削減を図るほか、近くのコンビニで受け取れる商品を増やすなど利便性を向上させることで、利用者を増やす考え。今後はそごう・西武の商品も取り扱うことも検討し、高級ブランドや宝飾品などの品ぞろえを充実させ、購買層拡大につなげる。

少子高齢化を背景にネット通販事業がさらに拡大するのは確実。セブン&アイHDの鈴木敏文会長は「ネットとリアルな店舗の融合は今後、事業の柱になる」としている。

生鮮から高級ブランドまで網羅! どんなネットショップになるのか楽しみですね。楽天市場等と違い、自社店舗で実際に扱っている品物を売るわけですね。店舗とネット、ダブルインカムの行く末や如何に・・・

2011年1月14日金曜日

ダイハツ、13年に欧州から撤退

ダイハツ工業は14日、欧州市場での新車の販売を2013年1月31日で終了すると発表した。欧州経済の低迷で販売が落ち込む一方、環境規制の強化や円 高でコストが増大しており、事業継続のメリットは少ないと判断した。今後は経営資源をアジア市場に集中し成長につなげる考えだ。

同社は1960年代に欧州市場に参入。現在、ドイツやオランダ、ギリシャ、イタリアなど10カ国に軽自動車「クオーレ(日本名はミラ)」や小型車「シリ オン(同ブーン)」など5車種を販売している。現地で販売契約を結ぶディーラーは約1000社あり、今月13日に販売終了の通知を始めた。

同社の欧州での販売台数は07年の5万8600台をピークに減少。10年は1万9300台まで減少。海外販売台数に占める割合は5・3%にとどまってい る。さらに、円高で輸出採算が悪化しているほか、12年から段階的に強化される自動車の二酸化炭素(CO2)排出規制に対応するためのコスト負担も避けら れない状況となっている。

同社では「今後、日本生産の完成車の輸出では事業が成り立たなくなる。欧州に工場は持っておらず、撤退しても事業全体への影響はほとんどないため、今回の決定に至った」と説明している。

欧州以外の10年の海外販売台数はインドネシアやマレーシアを中心とするアジアが30万8000台、中東が2万1000台、アフリカが1万台、中南米が5000台、オセアニアが400台と、アジアが突出している。

2011年1月13日木曜日

街角の防犯灯、一気にLED化?

 毎晩、日本の街角を明るく照らしてくれる防犯灯。全国に設置された約1000万台が、電力会社が検討している新しい料金制度をきっかけに、一気にLED(発光ダイオード)照明に変身するのではと注目を集めている。

防犯灯は街路灯の一種で、住宅街や商店街の電柱などに取り付けられ、夜でも近くの人の顔や動作が見えるよう設計されている。1960年代に本格的に導入され、市町村が設置し、町内会のメンバーが電球交換や修繕用の補助金をもらって管理してきたケースが多い。安価で取り付けやすいのが特徴で、普及している 20~40ワットの蛍光灯タイプで、約1万数千円で新設できる。

しかし防犯灯の月々の料金が、自治体や町内会にとって馬鹿にならない。東京電力は公共性の高い防犯灯について「公衆街路灯」という割安な料金カテゴリーを用意し、1灯あたり20~100ワットまで4段階で、月額約108円66銭~376円35銭の定額制としてきた。

もっとも、この料金体系は蛍光灯などを使用した従来の防犯灯を想定したもの。省エネルギーのLED照明は、旧式の蛍光灯と比べて電気料金が 40~50%に抑えられ、昨今は家庭やオフィスなどで切り替えが進んでいる。しかし小型防犯灯の場合は20ワット以下で十分な明るさが得られるものの、こ れまでの電気料金体系では、肝心の20ワット以下は同一料金帯で「小型防犯灯ではLED化しても電気料金は変わらない」という不満が多かった。

しかし昨年12月に東京電力をはじめとする電力各社が、LED照明を使った防犯灯や街路灯を優遇する料金枠(20ワット以下)を検討していることが判明。2011年度中に導入するとみられ、小型防犯灯を多く抱える自治体や町内会が歓迎している。

横浜市は18万台ある防犯灯について、すべてLED照明に切り替えることを発表しており、今年度末までに1万5000台を設置。検討時から「東京電力の 料金体系に交渉力を持つことを重視し、働きかけてきた」(同市関係者)といい、年間約7億円に上る電気料金(一部町内会が負担)は、LED化で3億円弱に なると試算。今回の料金枠新設でさらなるコスト削減を期待する。

また群馬県太田市も、自治体向け省エネルギー事業(ESCO)を利用して、市内1万8000台の防犯灯を年度内に青色LED照明にすることを決めた。年 間7700万円の維持管理費は半減するといい、事業への支払いを差し引いても10%のコスト削減効果があるという。今後は「周囲の自治体にも導入を働きか けていきたい」としている。

現在、全国に1000万本ある防犯灯のLED化率は平均で1%未満(大手照明メーカー推計)に過ぎない。今後の普及によっては、LED自体の価格もさらに下がることが予想され、防犯灯をめぐるLED照明のビジネスチャンスは今後一気に拡大しそうだ。

2011年1月12日水曜日

トヨタ、「レクサス」に入門車

トヨタ自動車は12日、高級車「レクサス」ブランドで新型ハイブリッド車(HV)「CT200h」を発売したと発表した。レクサスでは最も小型で、価格も355万円からと最安値に設定。レクサスの入門車として30~40歳代を中心に需要を開拓する。国内では月間1500台の販売を目指す。
排気量は1797cc。ガソリン1リットル当たりの走行距離は34キロメートルと、高級車ブランドの同クラスではトップの燃費性能を実現した。エコカー減税に適合しており、自動車取得税と自動車重量税が免税となる。機能面では、6段ギアを搭載したほか、レクサスとしては初めて、走行性を重視した「スポーツモード」と燃費性能を高める「エコモード」に切り替えられるようにし た。
高級ブランドとしての安全性能や内装の上質感を維持しつつ、リチウムイオン電池に比べて安価なニッケル水素電池を採用するなどして価格を抑えた。価格は355万~430万円。
日本のほか米国、欧州、アジア地域などで順次販売し、海外だけで月間5300台の販売を目指す。

レクサス! なのに安い! しかもハイブリッド!! これは売れるでしょう。 ハッチバックでスタイリッシュで使い勝手も良さそうです。レクサスの敷居がかなり低くなった感じです。販売台数、期待できるのではないでしょうか??

2011年1月11日火曜日

ウォークマン、アイポッドから首位奪還

 携帯音楽プレーヤーの国内販売台数で、ソニーの「ウォークマン」が12月に、米アップルの「iPod(アイポッド)」を抑えシェア1位となったことが 11日、市場調査会社BCNの調べでわかった。ウォークマンが月間シェアでアイポッドを抜くのは昨年8月に続き2回目。「アイポッドの買い控えがない状況 で、ウォークマンが1位となるのは初めて」という。

BCNによると、12月のウォークマンのシェアは52.1%と、アイポッドの42.9%を大きく上回った。特に12月最終週には57.6%にまでシェアが上昇、伸び悩むアイポッドとの差を広げた。

ウォークマンは昨年8月、アイポッド発売以降初めてシェアトップを獲得したが、直後の9月にアップルが新製品の発売を予定していたため、「アイポッドの 買い控え」と指摘する声もあった。10、11月はアップルにトップの座を明け渡したものの、年末商戦で低価格から売れ筋帯の製品の販売が伸び、再びトップを奪還した。

好調の理由について、ソニーは昨秋発売したモデルが「歌詞が見られる機能に加え、語学学習機能も追加され、プレゼント需要が高まった」と分析。BCNの 道越一郎アナリストは「アイポッド使用者がアイフォーンに移った」と分析しつつ、「アップルが伸び悩み、ソニーが前年比増の傾向が続いている。今後シェア争いが激しくなる」と述べた。

頑張ってますねぇ、ウォークマン! なつかしいです、 ウォークマン! 学生の頃、カセットテープのウォークマンを手に入れ、嬉しくてずっとイヤホンしてた覚えがあります。デジタルになってもウォークマンの名前が残ってるのは、これも嬉しいですね。

2011年1月10日月曜日

高級シェアハウスが人気

今20~30代の社会人の間で、見ず知らずの他人と生活空間を共有して暮らすシェアハウスが注目されている。…なんて聞くと「不景気だからねぇ」とか考えそうだけど、実態はその逆。自分用の立派な個室に加えて、何十畳もの共有リビングに優雅なバーがあったり、ビリヤード台やジムまで備えているゴージャス物件が人気だという。一体どういうことか、人気物件「ソーシャルアパートメント」の企画運営を手がけるグローバルエージェンツの山崎 剛さんに聞いてみた。

「か つてシェアハウスといえば、他人と生活空間を共有する=貧乏下宿のような認識が一般的でしたが、弊社のソーシャルアパートメントに集まる人々は、むしろ平 均以上の所得がある社会人が主体です。従来は広くて立派な部屋を占有することが不動産的な『豊かさ』の基準でしたが、逆に空間を他の住民と共有すること で、低コストでも広い部屋で豊かな暮らしを楽しめる、と考える人が増えてきたんですよ」

確かに豪華設備は魅力的。だけど、知らない人たちと暮らすっていろいろと面倒では?

「例えばハイセンスな物件には若いクリエイターや意識の高いビジネスマンが集まるなどの傾向がありますが、そこでのコミュニケーションから新しい発見やアイデアが生まれたり、まったく新しい友人や人脈を作るきっかけになったりと、一人暮らしではありえない“出会い”の機会があります。プライバシーの尊重はもちろん大前提ですが、高級志向の物件では、住民同士のコミュニケーションこそ重要な付加価値だと考えられているケースが多いんです」とは、シェア住居の専門 総合Webサイト「オシャレオモシロフドウサンメディア ひつじ不動産」を運営する北川大祐さん。

都内のシェアハウス物件数はここ5年間で一気に10倍近く伸びているが、まだまだ供給不足で人気物件はなかなか空室が出ない状態だとか。一人暮らしの毎日が退屈になってきた人は、面白そうな物件の空きを探してみるのもいいかも?

”オシャレオモシロフドウサン”ですか。おもしろいですね! 今回のは高級志向の独身者向けのように思いますが、いずれ、夫婦同士「2カップルズハウス」みたいな物件もでてきそう。いや、もう既にあるかもしれませんね。

2011年1月9日日曜日

エコポに代わる省エネ家電割引を検討

 政府は2010年度で終了する家電エコポイント制度に代わり、省エネ家電の二酸化炭素(CO2)の排出削減量に応じて、購入者に代金の一部を払い戻す買い替え促進策の検討を始めた。家電業界と共同で調査を行い、具体的な制度設計を進める方針だ。

薄型テレビやエアコン、冷蔵庫が対象となり、最新家電の還元額は、現行エコポイントの半分程度の2000~3000円程度になる可能性が高い。

新制度は、08年に始めた省エネ機器の導入企業に排出削減量を認定し、削減量を転売できる「国内クレジット制度」を家電製品に拡大する形で実施する案が 有力。省エネ家電の普及による削減分を設定し、国内の排出量取引市場で企業などに売却。これを原資に購入者に還元する仕組みを想定している。

経済産業省は、11年度予算で7500万円を確保し、電機業界の協力を得て、省エネ家電に買い替えた家庭の電力使用量の変化を測定。省エネ家電の導入で、どの程度温室効果ガスを削減できるかを調査する。

政府は2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で25%削減する目標を掲げており、新制度の導入で、排出量削減が遅れている家庭部門の省エネ化を促進したい考えだ。

ただ、薄型テレビやエアコン、冷蔵庫などの家電製品だけを対象にすると、削減量は限定的にとどまり、還元額も小さいとの指摘もあり、今後、細かな制度設計を詰める。

消費を喚起し、温室効果ガスを削減する・・・。エコポイントはそんな一石二鳥を狙った政策でありましょうが、効果はどのくらいであったか数値化して示してもらいたいですね。また、温室効果ガスを削減することが目的であることを一般消費者はどのくらい認識しているでしょうか。難しいかもしれませんが、例えば自動車通勤を電車通勤に切り替えた人にポイントを付与する等、他にも考えられるかもしれません。

2011年1月8日土曜日

地価上昇率1位の「ひらふ地区」って?

先日、今年の基準地価が公開された。基準地価とは、都道府県が毎年調査する7月1日時点での地価のこと。発表はおおむね9月下旬、住宅地と商業地とがあり、土地評価の目安として用いられる。

さ て、その基準地価。今年の住宅地の全国地価上昇率ベストテンのうち8つまでを東京各所が占めているが、そんな「ほぼ東京独占」の中で堂々1位にランクイン したのが北海道虻田郡倶知安町の「ひらふ地区」と呼ばれる一帯。このひらふ地区、地価上昇率で1位となったのはこれで2年連続とのこと。いったいこの人気 はなぜ?

まずは倶知安町がどんな町かを見てみよう。札幌から西へ約100km、人口1万6000人あまり…と、これではピンとこないが、 実はこの一帯はパウダースノーで知られるニセコグラン・ヒラフスキー場のふもと。ここ数年、オーストラリアをはじめ、スキーを楽しむ外国人に大人気なの だ。倶知安町役場の観光担当に話を聞いた。

「きっかけはアメリカ同時多発テロです。オーストラリア人は北米やカナダでスキーを楽しむのが一般的でしたが、9・11以降は、オーストラリアの旅行会社がスキーツアー企画を日本に振り向けるようになったんです。日本は治安もいいですしね」

オー ストラリアと日本の時差はわずかに1時間。豪ドル高による割安感に加え、千歳~ケアンズ直行便の就航(02年)も、雪質のいい「NISEKOひらふ」の名 を広めるのに一役買った。スキー好きのオージーは長期滞在が多く、コンドミニアム(分譲マンション)が好まれる傾向がある。これに目をつけた外資系企業に よるコンドミニアムの建設ラッシュが地価を押し上げ、2年連続日本一につながったというわけだ。

この地域を含むニセコ一帯では、06年にリゾートビジョンを策定して「通年型国際高原リゾート」を目指している。海外から客を呼べるリゾート地として定着するか、地域経済の活性化という面でも注目だ。

リゾートに国際的に観光客を呼び込む・・・。素晴らしい事業だと思います。観光立国を目指す日本ですから、行政の後押しももっと必要です。ここでは外資系企業が主なようですが、日本企業も展開してほしいですね。ハワイのように、外国人の別荘がたくさんある観光地「日本」になればいいなと思います。

2011年1月7日金曜日

トヨタ、国内生産維持へ新工場稼働

トヨタ自動車が国内生産態勢の改革を本格的に始動させた。6日には宮城県大衡村でグループの車両組立新工場を稼働。今後はこの新工場を中心として東北を中部、九州に続く「国内第3の生産拠点」に再編する。円高や国内市場の縮小などで国内メーカーには逆風が吹いており、トヨタの改革の成否は国内製造業の空洞化に歯止めをかけられるかどうかの試金石ともなりそうだ。

「やっとここまで来た。世界のお客さまに、東北から良い品質の車を提供したい」。トヨタ子会社、セントラル自動車の白井安良副社長は同日、新工場にかける思いをこう語った。

新工場は、相模原市にあるセントラル自動車(従業員数約1500人)の本社工場老朽化に伴い建設。年産能力は最大12万台で、北米やアジアなど海外輸出 向けの小型車「ヤリスセダン(日本名・ベルタ)」を製造する。相模原工場は3月に運転を終了。4月以降は生産を全面的に宮城工場に移管し、本社も移す。

トヨタは九州でSUV(スポーツ用多目的車)や大型車の生産を集約。今後は同じく子会社の関東自動車工業の岩手工場(岩手県金ケ崎町)と合わせ、東北で小型車を中心に年間50万台の生産を目指す。地域ごとに同種の車両生産を手掛けることで生産の効率化を図りたい考えだ。

新工場には設備を簡素にした組立ラインや塗装ラインを導入。これにより設備投資を従来と比べ約4割圧縮した。新工場以外の国内生産拠点でも改装時などに同様のラインを取り入れてコストの低減につなげる方針だ。

トヨタがこうした改革に取り組む背景には、国内生産で採算が十分とれる態勢を築かなければ生産拠点の維持は難しいという判断がある。トヨタは国内の雇用維持や系列メーカーとの関係を重視し、国内生産320万台態勢の堅守を掲げているが、円高で輸出採算は悪化し、人口減などで国内販売の先細りが避けられそうにないためだ。

日産自動車が主力小型車「マーチ」の生産をタイなど新興国に全面移管するなど、ライバル各社は生産の海外シフトを加速している。日産、ホンダの海外生産比率が7割を上回るのに対し、トヨタは4割台と国内生産の比重が高い。トヨタは国内製造業を代表するだけに、国内生産の危機をどう乗り切るかは国内産業の先行きにも影響する。

以前の記事、トヨタ、国内生産の使命感にもありますが、国内の雇用維持や系列メーカーとの関係を大切にしたい、そのためにどうすれば良いのか・・・を考えているものと思います。日本を代表するトヨタ、日本のためにも、いつまでも頼もしい企業であってほしいです。

2011年1月6日木曜日

「松屋」牛めし並、最安値240円!!

牛丼チェーン3位の「松屋」を展開する松屋フーズは6日、牛めし並盛り(定価320円)を業界最安値の240円で販売すると発表した。11日から17日までの期間限定。200円台の低価格メニューで激戦を繰り広げている牛丼業界は、今年も価格競争が激しくなりそうだ。

松屋が牛めし並盛りを240円で販売するのは約8年ぶり。2003年まで定価の290円から50円引きで販売していた。

デフレ下の牛丼業界は、外食大手のゼンショーが展開する業界首位の「すき家」と松屋が250円キャンペーンで好調を維持する一方、業界2位の「吉野家」が低価格競争に出遅れて苦戦を強いられる構図にある。

松屋は昨年計6回、250円キャンペーンを繰り広げ、通常より客足が3割増えたという。また、関西2府4県では昨年6月以降、地域限定で牛めし並盛りを250円で販売している。同社の担当者は「今年はさらにインパクトのある価格で(牛めしを)提供したい」と話している。

えげつない価格競争を続ける牛丼業界、どこまで繰り広げるのでしょう・・・。まぁ、食すほうとしては嬉しいのですが。   ”今年はさらにインパクトのある価格で・・・”って、またまた下げるの?! まだまだ下げるの?!

2011年1月5日水曜日

「便器の王者」交代なるか?!

便器といえば陶器製がまず頭に浮かぶが、これまで陶器メーカーのTOTO、INAXの2強がそれぞれ6割、3割を握っていた国内市場に、地殻変動が起きて いる。人口減、住宅着工減から市場全体が縮小する中、唯一成長している給水タンク・便器一体型のタンクレス・トイレ市場で、パナソニック電工が大躍進。業 界初の樹脂製トイレ「アラウーノ」でシェア30%を獲得。INAX(30%)と肩を並べ、「便器の王者」TOTO(40%)をも射程内に入れた。

パナ電工のアラウーノは、上部の温水洗浄便座と下部の便器が、硬度を補強した有機ガラス系樹脂で一体成型されている。樹脂は陶器に比べて水垢(輪じみ)が つきにくいうえ、家電製品などと同様に金型で打ち抜くため、寸法精度が高く、便座と便器の隙間がほとんどできないのが特徴。陶器は土を固め、高温で焼き上 げる過程で5%程度収縮するため、寸法精度が低く、便座と便器の間の隙間に汚れがたまりやすい欠点がある。便器を洗浄するための洗剤の注入口も陶器製便器 では焼成できないが、樹脂製なら難なくつけられる。

パナ電工は同社の浴槽で開発した直径50~60ミクロンの微細な泡の発生技術を応用して、市販の台所用液体洗剤を便器の内側に渦巻き状に流し込み、便器そのものを自動洗浄する仕組みを初めて導入した。

「おしりだって洗ってほしい」とはTOTOが30年前に発売して一世を風靡した温水洗浄便座「ウォシュレット」のCMコピーだが、パナ電工はさらに進化さ せて「便器も自動で洗います」と久々の技術革新を実現した。2~3カ月間ブラシ掃除不要という「おそうじラクラク」機能は消費者の心をとらえた。トイレ掃 除は換気扇、台所と並んで主婦が苦痛に感じる3大家事の一つだけに、2006年の発売後、注文が殺到した。

この結果、トイレ市場の約3分の1を占めるタンクレス・トイレ市場でパナ電工のシェアは、05年までは7%以下に低迷していたが、06年12月のアラウー ノ発売を機に急上昇し、「07年には20%、08年28%、09年29%と急伸、10年には30%に達した」(住宅設備業界関係者)

TOTO、INAXの対抗策はどうか。トイレ使用後に流す水の使用量を従来の一回13リットルからTOTOは4.8リットル、INAXは5リットルと大幅に抑えた節水機能を前面に打ち出し、水道代の節約や環境保全を訴えている。

アラウーノの5.7リットルより水の使用は少ないが、これが消費者の購買動機になるかというと「それほどインパクトはない」とTOTO、INAXのショー ルームの説明員は打ち明ける。多少の節水よりもトイレ掃除の苦痛から逃れたい気持ちのほうが強く、「トイレ掃除を2~3カ月間しなくていい」というアラ ウーノには敵わない。

アラウーノ発売から4年がたつというのに、なぜ樹脂製で対抗しないのか。そこには歴史的な背景がある。両社とも旧社名の東洋陶器、伊奈製陶が示すように、 もともと陶器専門メーカーとして発展してきた。特殊な粘土(カオリン)、石英など天然の鉱物原料を調合し、成形したうえで摂氏1100~1300度で丸1 日かけて焼成する大型炉と、焼成後の収縮誤差を頭に入れながら粘土を成形し、焼き上げる職人芸の工員が働く陶器製造工場を自社内に抱えている。便器は陶器製造工場の主力商品であり、これを樹脂製に切り替えることは工場のリストラにつながる。このため、樹脂の良さや強みがわかっていても、おいそれとはシフトできない。陶器を「捨てるに捨てられない」ジレンマだ。

パナ電工の躍進も、土壇場の賭けだった。88年にTOTO、INAXの窯業2強の牙城だったトイレ市場に参入してはみたものの、「松下のトイレは、流れな い」などと酷評され、鳴かず飛ばず。買収した陶器製造会社を売却し、撤退も噂されたが、「樹脂でやってみよう。それでもダメなら断念する」と、腹をくくっ て勝負に出た。陶器と違って、樹脂は電機メーカーがノウハウを蓄積する我が土俵。そこに持ち込んで、ライバルの弱点を逆手に取った素材革新で消費者の潜在ニーズを掘り起こした。「便器は陶器しかあり得ない」という常識を覆し、2強の座を脅かした。天晴れである。

一次の撤退危機からの大躍進。 パナソニック電工の賭けは大当たりしたのですね。”陶器を「捨てるに捨てられない」ジレンマ”を抱える2社は大きな転換を迫られているのかもしれません。あるいは陶器の良さを最大限に活かした商品開発・・・。おそらくどちらか既に検討・開発中なのではないでしょうか・・・。

「釣りガール」がトレンド!

2011年は「釣りガール」がトレンドになる-。こんな予測を経済誌が発表し、関連業界が色めき立っている。登山にハマる女性が増えて「山ガール」という言葉が生まれ、アウトドア業界が活況を呈したが、今度は釣りというわけだ。
流行のアイテムを扱う経済誌、日経トレンディは10年12月号で、11年のヒット予測ランキングを発表。4位に「釣女(ちょうじょ)ギア」が入った。理由 は「(女性の)スポーツやアウトドアブームの流れがついに釣りに波及。釣りウエアや用品がスタイリッシュに変貌。女子アングラーが新たな消費を生む」とし ている。
釣り業界でもその釣女を引きつけようと、いろいろな動きが出ている。「DAIWA」ブランドの釣り具メーカー、 グローブライド(東京)は10年7月、若者に人気のファッションブランド「BAPE」と組んだショップを東京・表参道に期間限定で出店。女性向けのフィッ シングウエアなどを今後、本格的に売り出していく。
「今春投入するウエアでは、派手なカラーリングで、丈を短くしたデザインにしたりして、女性を意識したものにしています」(同社広報課)という。
釣り用品販売大手のキャスティング(東京)は首都圏の大規模店舗で、「THE NORTH FACE」など人気のアウトドア用品ブランドを店の目立つ場所 に配置。「釣具店というと女性にとってどうしても敷居が高くなってしまう。その敷居の高さを低くしたかった」(同社総務担当)という。
効果は上々のようで、「女性を含めたファミリー層の来客が増え、釣り用品以外の商品の売れ行きも伸びている」(同)そうだ。
アウトドア・フィッシング用品の製造・販売を行うティムコ(東京)。昨年夏から「山ガール」ブームと連動させ、女性向けの釣り用品・ウエアを強化してい る。「山に来て、今度は川で遊ぼうをキャッチフレーズに、女性向けの販売を強化しています」(CS部)。アウトドアウエアの自社ブランド「フォックスファイヤー」はすでに女性購入比率が5割に達しており、同ブランドを軸に今年から、「釣女対策」を本格化させる。
国内の釣り用品市場は1990年代後半のバス釣りブーム以降、縮小傾向にある。日本釣用品工業会によると、国内出荷ベースで98年に2169億円だった市場が、09年には1191億円とほぼ半減している。
ただ、最近は縮小傾向に底打ち感も出ており、「ここで『釣りガール』ブームがくれば、市場の反転につながる可能性が高い」と同工業会の矢野晃専務理事は期待を寄せる。同工業会では、今年3月の釣り用品ショーなどで「『釣りガール』拡大に向けたイベントをいろいろ企画しています」(矢野氏)といい、女性を取 り込んでの市場活性化に力を入れていく。
テレビ局の釣り番組でも最近、女性アナウンサーや女性タレントが釣りに挑戦するようなシーンをよく見かける。男性中心の趣味というイメージが強い釣りも今年、登山と同様、大きく様変わりするかもしれない。

いい傾向ですねぇ! ひとりで釣りを楽しむ女性も増えるかも?? まだそんな光景は目にしたことはありませんが、かっこいいじゃないですか。それにしても、ここ10年ほどで釣り市場が半減していたとは驚きです。女性をターゲットにするのは商売の鉄則ですし、釣りブーム再来に期待します。

2011年1月4日火曜日

電気自動車は寒い日が要注意?

2010年は量産型の電気自動車の市販が本格的に開始された年になった。三菱自動車工業のi-MiEV、日産自動車のリーフなどだ。日産のリーフは日本の みならず米国でも販売が開始されており、海外のニュースで取り上げられることも多い。既存の自動車と比較するとまだ割高ではあるが、それでもかなり価格は 下がってきている。

GigaOMにそんな電気自動車に関する興味深い記事が掲載されている。米国の東部はここ数日間、発達した低気圧の影響で大雪にみまわれ交通機関が影響を受けているが、こうした天候の中で電気自動車の走行距離はどうなるだろうかという内容になっている。

説明によれば、電気自動車に搭載されているバッテリーは気温の影響を受けるという。通常気温での走行距離仕様値が100マイルであっても、寒冷気温では走 行距離が短くなり40マイルになることもあるという。逆に高温でも影響を受け、暑くなりすぎれば動作しなくなるようだ。バッテリーの温度管理を実施するこ とで安定した走行距離を実現できるようだが、その場合には車両の価格が割増になるという。

電気自動車が自動車全体の中で割合を伸ばすにはまだ十年単位での時間がかかるとみられているが、環境技術への注目もあって、向こう数十年の間で内燃機関型 自動車から電気自動車へ移行していくことになるだろうという見方をする向きが多い。普及するまでにはこうした問題はひとつひとつ解決することになるとみら れるが、気温の影響で走行距離が大きくかわるというのは発展する技術の途中経過として興味深い。

今まで考えもしませんでしたが、電気自動車の走行距離が気温に左右されると知って、そうか、電池で走るんだから当然だなぁと思いました。でもまだまだ研究途上でしょうし、技術の進歩、おそらく一般に普及する頃には問題ではなくなっているでしょう。

2011年1月3日月曜日

プリウスが歴代首位に!

 トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」は、2010年の国内の年間新車販売台数が31万5千台を超え、これまで車名別で最も多かった 1990年のトヨタ「カローラ」(30万8台)を上回り、20年ぶりに歴代首位が入れ替わったことが3日、分かった。プリウスは10年1~11月の11カ 月間ですでに29万7563台を販売。同12月も28日時点で約1万8千台を販売し、年間での過去最高を更新した。

売れましたねぇ、プリウス。確かによく走ってます。あのカローラを抜いたとは凄いですよね。ちょっと調べてみると、1990年の国内の年間新車販売台数は800万台近く、そして昨年は500万台足らずですから、そんな中での販売台数更新、売れたクルマのうち、いかにプリウス率が高いかがわかります。しかもリコール問題があった年ですよ。これもトヨタ神話のひとつになるのではないでしょうか・・・

2011年1月2日日曜日

「タンス預金」増加、82兆円

 日本銀行はこのたび、2010年末の日本銀行券の発行残高を発表した。市中に出回った札の総額は、前年末比1.7%増の約82兆円で、2年ぶりに過去最高を更新。いわゆる「タンス預金」と言われるもので、韓国1国のGDPに相当する巨額なものとなった。

多いと感じるか、少ないと感じるかは個人差があるだろう。しかし、実際のタンス預金は膨大な金額に上る。たとえば2008年に発表された日銀の論文で見る と、タンス預金は30兆円。これは1万円札30億枚に相当し、同年の1万円の流通枚数が70億枚ということを考えれば、約4割はタンス預金だったというこ とになる。

タンス預金は2009年は減少したが、今年に入り再び増加に転じている。この理由としては、ゼロ金利が長期化しているということ、さらには、金融機関からの借り入れ自粛などが影響していると見られる。

まぁ凄い額のタンス預金です。動かないお金がこんなにもあるのは大問題と言えるのではないでしょうか。 ”韓国1国のGDPに相当する巨額”ですよ! たとえ一部でも消費に回れば景気にも好影響を及ぼすでしょうに・・・。なにはともあれ2011年、景気が回復することを願わずにはいられません。