2011年1月22日土曜日

洋服のネット通販人気

 洋服をインターネット通販で購入する人が増えている。数多くのブランドを取り扱う通販サイトが利用者を伸ばしているほか、実際に店舗を持つ専門店や百貨店でも自社サイトで通販を取り扱うケースが増えている。「洋服は試着してから買うもの」という“常識”は変わりつつあるのだろうか。

1370種以上のブランドを扱い、毎日1500点もの新商品が並ぶ“巨大ショッピングモール”。スタートトゥデイ(千葉市美浜区)が運営する国内最大規 模のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」は、平成16年のオープンから売上高が右肩上がり。23年3月期は230億円を見込む。買い物やメールマガジンの受信ができる会員数は240万人を超えた。

「サイトで扱う商品をすべて見ようと思ったら何日もかかる。それが一度に見られ、近くに店がなくても買える利便性が受けているのだと思います」と分析するのは、マーケティング本部長の前原正宏取締役だ。

会員になると、買い物をするたびに1%のポイントがたまり、次回購入時に還元される。通常は値引きされない商品の取り扱いが多いため、店で買うよりお得感があり、リピーターも多いという。サイズや色が合わなくても返品や交換はできないが、「商品サイズはサイトに載せている。独自のスタジオで実物の色が出せるよう、写真も工夫している」と自信をのぞかせる。

ネットならではの「検索機能」にも力を入れる。ワンピース、スーツ、パンツといったカテゴリーに加え、柄や色でも検索可能。トップページでは、商品についてミニブログ「ツイッター」でつぶやいた人の声がリアルタイムに読める。

「確かにネット通販は試着できないが、実際に店に行っても、試着しないで買う人も多い。サイトを見ているだけの人に買ってもらえるよう、今後もサービスを充実させたい」と前原取締役は意気込む。

◆店との連携で安心  実際に店舗を持ちながら、ネット通販にも力を入れるのが丸井(東京都中野区)だ。「以前から店舗がない地域に向けてカタログ通販 をしていた。でも、最近は通販そのものの形態が変わり、ネットもカタログも店のある地域の客が多いんです」とWeb事業部の伊賀山真行部長。

店舗を持つ丸井ならではの強みは、「ウェブチャネルパーク」と呼ばれる独自のサービスだ。新宿、池袋、静岡、なんば、横浜の丸井各店舗にスペースを設け、ネット上で予約した服を試着できる。帰宅が遅く荷物を受け取れない人が、サイトで買った商品をここで受け取ることもできる。「多角化する客のニーズに、ネットと店舗の両方で応えていく試みです。『店で選ぶのは恥ずかしい』と女性へのプレゼントをネットで選び、チャネルパークで確認してから購入する男性など、ネットと店を行き来する客が増えています」(伊賀山部長)

こうした工夫が受け、同社のWeb関連事業は年商200億円規模に拡大。扱う商品も約20万点に増えた。どこの店に在庫があるかがネットで分かるサービスなど、今後もネットと店舗の連携サービスを充実させるという。店での販売が当然だった百貨店や専門店でも、ネット通販は重要な販売ツールになってきているようだ。

インターネットの普及で数々の今までの「常識」が打ち破られています。ネットショッピングで端的に言うと、手軽・安い・そして満足。「満足」が得られたら、それでいいのですから。今までの「常識」に固執していたらいけない、取り残されてしまうということの最たるものだと思います。

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