2010年12月25日土曜日

規格外野菜をアイスに

 規格外野菜で作るジェラートタイプのアイスクリームが全国の農業関係者の注目を集めている。静岡県のメーカーが「捨てる野菜を有効活用し、地元の野菜に 興味を持ってもらうきっかけになれば」と企画、注文が相次ぐようになったという。これまで約30種類の規格外野菜がアイスに生まれ変わり、各地のデパート などで販売されている。 
 同県富士市の食品製造会社「柚子庵(ゆずあん)」は今年3月、全国の農家から集めた規格外野菜のアイスクリーム加工を始めた。形が不ぞろいな野菜は皮がむきにくいなどの難点があるが、味に変わりはないため、コンポート(蜜煮)にしてミキサーで砕けば、支障は全くないという。 
 曲がったアスパラガスや虫の付いたコーンなど、毎年1~2割の作物を廃棄している鳥取県琴浦町の農業山本博通さん(44)は、「少しでも捨てる量を減ら したい」と同社に加工を依頼。東京都内のアンテナショップで販売したところ、予想以上の売れ行きで「地元の野菜の良さを知ってもらえる機会になった」と喜ぶ。 
 広島県東広島市のアイスクリーム販売業岸保宏さん(34)は、今夏から同市産のナスやピーマンなどのアイスを販売。「物珍しさもあってか、幅広い層に関心をもってもらえた」と話す。アイスで苦手なピーマンのおいしさを知り、克服した子供もいたという。
農林水産省生産局によると、規格外野菜は直売所で販売されるか動物園に提供されることが多く、「アイスクリームにするのは聞いたことがない」としている。柚子庵の斉藤剛志社長は「野菜の活用法に悩む農家のために、これからもいろいろな規格外野菜でアイスを作りたい」と意欲を見せている。 

規格外野菜、このような活用法があったのですね。ジュースにも加工されてるのでしょうか・・・。フルーツでは一般的ですが。形が悪いというだけで捨てられるなんてもったいない話はないです。野菜の収穫不足の折、規格外野菜が並んだスーパーがありましたが、好評だったようです。この「アイス」も広まればいいですね。

2010年12月24日金曜日

塾も業界再編の波

 塾や予備校など教育産業の世界で、業界再編が進んでいる。従来の「塾は小、中、高生、予備校は浪人生中心」という垣根は崩れ、大手グループへの系列化が加速。少子化傾向に歯止めがかからないことを背景に生き残りをかけた合従連衡が続きそうだ。 

◇小学生から浪人まで

「はい、この単語の意味は?」。大手予備校、代々木ゼミナールの施設を利用した東京・代々木の教室で、塾大手「サピックス」の講師が教べんをとる。20人以内の少人数でテンポのよい授業。代ゼミとサピックスが共同で9月に開設した「Y-SAPIX東大館」だ。

サピックスの少人数教育は、大教室主体の代ゼミにはないノウハウ。教室の傍らでは、代ゼミの講師が、熱心にメモを取っていた。

代ゼミは昨年9月、サピックスの中学・高校部を買収。今年5月には小学部も買収し、中学受験から大学受験までの一貫体制を整えた。「浪人生が激減し、対象学年を下に広げるしかない」。代ゼミを運営する高宮学園の高宮敏郎副理事長は、そう説明する。

代ゼミは来年3月、「Y-SAPIX」を都市部を中心に49カ所開設し、「現役」の中・高生部門を強化する。高宮副理事長は「大手の予備校、塾の創業世代が引退時期を迎え、後継者難から身売り話の持ち込みが多い。買収価格も最近下落傾向」と明かす。

教育産業界では、「予備校-塾」を中心に業態を越えた買収、提携が相次いでいる。大手予備校の河合塾は08年1月、大手塾の「日能研」と合弁で東海地区 に「日能研東海」を設立、中学・高校受験に参入した。予備校「東進ハイスクール」を運営するナガセは、06年に中学受験で定評のある塾「四谷大塚」を完全 子会社化。通信教育「進研ゼミ」を展開するベネッセコーポレーションは07年、塾大手「東京個別指導学院」を子会社化した。

◇教材・施設経費増え

買収合戦に発展することもある。塾の「佐鳴予備校」を運営する「さなる」は今年9月、予備校「栄光ゼミナール」を運営する「栄光」との資本・業務提携を 発表。しかし、「栄光」には通信教育「Z会」を運営する増進会出版も出資しており、筆頭株主の座を争っている。一方で栄光は来年からの小学校英語義務化な どに備え、今年秋、「シェーン英会話」を買収。「市進学院」を運営する「市進ホールディングス」も、学研ホールディングスなどに映像中継授業や教材を提供 するなど、広いジャンルでの提携も相次ぐ。

買収・提携が続く背景には、施設運営コストの増大がある。保護者の安全管理、防犯意識の高まりで、教室にICカード入退室システムなどを導入する塾が急増。著作権などの関係で独自教材の製作コストもかさむようになっており、中小の塾にとって大きな負担になっている。

ただ、学習塾などの動向に詳しい「月刊私塾界」の小松敦子編集長は「規模を拡大しても、指導内容などサービス満足度を上げないと支持を得られない。きめ細かなサービスをすれば小規模でも生き残る道はある」と話している。

◇子ども手当、追い風だが…

矢野経済研究所によると、09年度の学習塾・予備校の市場規模は前年度比240億円減の9000億円。10年度は子ども手当の支給などが追い風で、 9300億円と8年ぶりに増加に転じる見込みだ。しかし、18歳人口は92年の約205万人をピークに減少し、09年は121万人。10年度の学校基本調 査では、小学校の児童数は29年連続で過去最低を更新し、中学校の生徒数も過去最低だ。

また、07年の小学生の通塾率は25・9%と93年から2・3ポイント上昇したものの、中学生の通塾率は53・5%と6ポイント減少。「塾ブームのピークは過ぎた」との見方もある。

経済産業省の調査でも、学習塾受講生数はリーマン・ショック以降ほぼ横ばいだったが、子ども手当支給開始直前の今年5月から6カ月連続で増加した。ただ、「収益が悪化している塾などが多い」(業界関係者)といい、再編の流れは変わらないと見られている。

子供の数の減少に歯止めがかからない昨今、学習塾市場が縮小するのは当然です。どこに活路を見出すのか、業界のこれからの動向に注目です。それにしても、少子化で、 いいことなんてひとつもないですね・・・。

2010年12月23日木曜日

「幸せ」尺度、開発本格化

国民の「幸福度」を測ろうとする政府の取り組みが本格化している。豊かさの代表的指標である国内総生産(GDP)で中国に追い越されようとしている中、 多様な統計を駆使して満足度を捉え、政策立案に生かす試み。専門の研究会が来年6月までに具体的な測定方法の案を示す予定だが、人の幸せには「いろいろな 側面がある」(内閣府の和田隆志政務官)だけに、議論は多岐にわたりそうだ。
内閣府によると、経済指標を超えた尺度を求める動きは世界的に広がり始めている。ノーベル経済学賞受賞者らを集めてサルコジ仏大統領が設置した委員会は 昨年、社会的発展を測る指標として幸福度の重要性を提言した。中国とインドに挟まれたブータンは既に「国民総幸福量」を指標として政策に活用。英国も幸福 度の計測を検討中だ。
国内で幸福度への注目が高まったのは、昨年9月の政権交代後だ。鳩山由紀夫前首相が、官民一体で公共サービスを担い、幸せを享受できる社会の実現を目指す「新しい公共」を提唱。菅直人首相は「最小不幸社会」を理念に掲げる。
政府は今年6月、幸福度に関する統計の整備方針を「新成長戦略」に盛り込み、2020年までに「幸福感を引き上げる」との目標を掲げた。これを受けて内 閣府は、経済学や社会学などの有識者らで構成する研究会(座長・山内直人阪大大学院教授)を設置し、22日に初会合を開いた。今後の議論では、諸外国や国 際機関での取り組みを調べながら、日本特有の家族観なども考慮し、測定方法を開発する。 

日本において、自分は幸せであると言える人が少ないと耳にします。何をもって幸福と言えるのかは人それぞれでしょうし、それを数値化?するのはもっと難しそうですが・・・

2010年12月22日水曜日

トヨタ、国内生産の使命感

トヨタ自動車の 豊田章男社長は22日、国内の生産体制について「円高など不利な面もあり、日本でものづくりを続け一企業として耐えることは理屈では限界を超えている。だ が、日本を代表する企業として日本からものづくりをなくしてはいけないという使命感を持っている」と語り、国内の生産拠点と雇用を守りたいとの考えをあら ためて示した。
トヨタ単独の2011年の国内生産計画は10年見込み比5%減の310万台、国内販売は17%減の130万台。豊田社長は「エコカー補助金がなくなった分は苦しいが(今年9月の補助金終了までの)蓄積があり大変感謝している」と述べた。

円高だけではなく、昨今の国内需要の大変厳しい状況は、国内生産を続けるメリットをどんどん薄くしてると思います。企業は存続繁栄のために海外に拠点を移したほうが良いと判断する・・・、これは自然な流れだと思います。しかし、それではいけない! との考え。拍手ですね!!

2010年12月21日火曜日

追いだきは節約逆効果?!

なんだかんだで不況が続くなか、年末年始は出費も多い。少しでも節約をしようと、お風呂の水を捨てずに追いだきをする人も多いだろうが、場合によっては逆効果になることもあるという。節約アドバイザーの和田由貴さんは、こう解説する。
「お風呂の追いだきは熱効率がよくなく、200リットルの浴槽で1℃温度を上げるのに約3.2円(東京ガス調べ)。お風呂のある場所やバスタブの種類にもより ますが、冬はお湯が冷えるので15度近くまで下がったとして、40度にするには3.2円×(40-15)=80円かかります」
一方、追いだきではなく入れ直すなら、200リットルの浴槽にお湯を張るには1回約65円(東京ガス調べ)。その日に使ったお湯を捨てずに翌日再利用する昔ながらの節約法も冬場は再考を。
「夏で湯温が下がっていないときや、前の人の後、あまり間をあけずにはいる場合は追いだきがよいですが、冬はコストがかかるためNGです」(和田さん)

え~!そうなの!?って感じです。しかし、上記の例では15円の差ですが、新たにお湯を張る水道代は計算に入ってないようで・・・

2010年12月20日月曜日

リニア誘致で古都バトル

 平成57(2045)年の東京-大阪間開業を目指すリニア中央新幹線の新駅(中間駅)をめぐり、日本の2大古都、奈良県と京都府が早くも誘致合戦の様相 を呈し始めた。JR東海が「1県1駅」とするルート上の新駅が、国の基本計画で「奈良市周辺」との表現にとどまり府県名が明示されなかったためで、「周 辺」にあたる京都府は「国際観光都市としては譲れない」と息巻き、奈良県の荒井正吾知事は「『奈良市周辺』とは県内で決定しているということだ」として一 歩も引かない考えだ。

リニア中央新幹線は、東京-名古屋間が平成39年、名古屋-大阪間が57年の開業を目指す。国土軸が一変するビッグプロジェクトだけに、東海道新幹線から大きく外れている奈良県にとって、新駅誘致は経済発展の観点からも「長年の願い」(県道路交通環境課)でもある。

一方、京都府も「リニアが府内を経由しなければ国土軸から外れてしまう。国際観光都市としては譲れない」(府交通政策課)と新駅誘致を死活問題として捉 え、国やJR東海への陳情を通して存在感をアピールする構え。7月には有識者らの検討委員会も立ち上げ、JR京都駅や奈良県との府県境に位置する「関西文 化学術研究都市」などを新駅候補地として検討を始めた。

直線ルート上に位置し条件的には有利とみられる奈良県だが、JR東海が沿線各県に建設する中間駅については全額地元自治体負担を求めていることが不安定 要因になっている。荒井知事も「県内で発生する受益の範囲では応じるが、全額を賄うことは不可能」と全額負担に反発している。

また、2200億円が必要とされる地下駅建設についても財政事情から「地下駅は経済的な発展性が見込めず、新駅は地上駅にしてほしい」と主張するが、内 心は「京都府側が破格の条件を提示しないか、気になっている」と不安を隠せないでいる。「もし県外に建設されては経済的損失は計り知れない。地道な誘致活 動に取り組んでいくしかない」としている。

東京~名古屋間のルートでは、北に迂回(うかい)する「伊那谷ルート」も検討されましたが、費用対効果分析の試算結果を受け、直線ルートが採用されるようです。このときも周辺自治体の誘致合戦がありました。さて、古都対決、軍配はどちらに上がるのでしょう・・・。奈良がリードしてるかなぁ・・・

2010年12月19日日曜日

高齢者がゲームに行列

近頃は年金支給日にパチンコ屋に高齢者が集うそうだが、ゲームセンターも日常的な人気スポットだとか。
「立地によりますが、大型ショッピングモール内の店舗では特に高齢者のお客様が多く、開店前から並ぶ方もいる。ファミリー向けの明るい雰囲気に加え、シンプルなゲームが中心で遊びやすいことが要因だと思います」(セガ広報部・松田香子さん)
ゲームの場合はパチンコなどよりぐっと安価なのもハマる理由のひとつ。一番人気は落としたメダルを獲得できるメダルゲーム。
「手に入れたメダルは一定期間店に預けておけるので、次はそのメダルでプレイできる。バーのボトルキープに近いですね。初心者でも二~三千円あれば十分遊べるでしょう」(ナムコAM第一事業部・小松健人さん)
楽しみはゲーム以外にも。
「『来れば友達がいる』など、会話や交流も目的の一つなんです」(前出・松田さん)
介護福祉士の尾渡順子さんが言う。
「高齢者が何かに興味を持つのはいいこと。ゲームは、指を使うので、脳が活性化するはずです」
実際に効果もある。
「ゲーム機『ワニワニパニックRT』(もぐらたたきゲームの一種)等を利用し九州大学病院が調査したところ、高齢者の身体機能を維持向上する効果が高いという結果が出ました」(バンダイナムコゲームス広報・橋場雄大さん)
そこで、一部介護施設ではリハビリにゲーム機を活用。
「楽しく遊ぶことが結果的にリハビリになる。押し付け感のない理想的な方法だと思います」(デイサービスセンター「かいかや」代表取締役・河村吉章さん)
熊本県の介護予防施設「あそびReパーク」でも〇六年にゲーム機を導入。
「八十七名中十七人に認知機能改善がみられるなど、高い効果が出ています」(同施設の理学療法士・川畑智さん)
これを受け、熊本県では〇九年度より、一部ゲーム機を認知症予防事業の補助金対象に認定。現在は県内四施設がゲーム機を設置する。
「参加者はゲーム機を囲んでお祭り騒ぎ。得点を競って盛り上がっています」(同前)
少なくともオタク化の心配はなさそう。 

素晴らしいですね! 青少年ではゲームのやりすぎは悪影響を及ぼす(いわゆるゲーム脳)と言われていますが、高齢者にとっては認知症予防や改善に繋がるということだそうです。何かに興味を持ち、楽しむのは素晴らしいことです。加えて、高齢者こそインターネットの便利さを日々に取り入れていただきたいとも思います。