2010年12月11日土曜日

プリウスが「さえない車」!?

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のダニエル・アカーソン最高経営責任者(CEO)は10日、ワシントンの講演で、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」を「さえない車だ」と酷評し、「私は死んでもプリウスには乗りたくない」と切り捨てた。一方、自社のHV「シボレー・ボルト」については、「本当に格好良い」とアピールした。

AP通信が報じた。GMは今月から、ボルトを米国内で発売しており、環境対応車で先行するトヨタへの対抗心と、自社製品への自信を示した格好だ。ただ、世界的企業のトップ自らが、ライバルメーカーの商品をここまで批判するのは異例だけに、波紋を呼びそうだ。

GMのCEOが、こんな発言しちゃうんですねぇ・・・。「プリウスには乗りたくない」そうですが、そりゃそうだ。乗りたくても、お立場上乗れないでしょう。

全日空、初めて日航を上回る

 国内線と国際線を合わせた10月の旅客輸送実績で、全日本空輸が、日本航空を上回った。

全日空が日航を上回るのは、日航と旧日本エアシステムが統合した2002年以降、初めてだ。

全日空の輸送実績は、前年同月比5.7%増の399万8429人。一方日航は14.2%減の369万6072人と落ち込んだ。1月に会社更生法の適用を申請した日航が、大幅な路線撤退に踏み切るなどしたためだ。

日航は採算性を向上するために航空機の小型化を進めている。搭乗率は国内線が前年同月比4.5ポイント増の67.7%、国際線が2.6ポイント増の77.7%まで改善した。しかし、全日空の国内線(70.7%)、国際線(79.8%)をいずれも下回る状況が続いている。

全日空が日航の落ち込みを尻目に伸びてきてますね。ここのところ日航には暗いニュースばかり続いているので全日空にとっては大きなチャンス。日航にとっては我慢の時なのでしょう。10月のその差は約30万人ですが、日航は10月末から順次、国内線30路線で撤退していることから、11月にはその差がさらに拡大すると予想されますね。

2010年12月10日金曜日

TDLとTDS値上げへ

 オリエンタルランドは10日、東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の入場料を2011年4月23日から値上げすると発表し た。一日利用できる個人向け主力チケットの「1デーパスポート」(大人)を、現行の5800円から400円値上げする。値上げは2006年9月以来4年半 ぶり。

 1デーパスポートはTDL、TDSのいずれかを一日中楽しめるチケット。今回の料金改定では子供料金(4~11歳3900円、12~17歳5000円) も200~300円値上げする。 2デーパスポート(大人料金1万円)は700円、3デーマジックパスポート(同1万2900円)は900円、4デー(同 1万5000円)は1000円引き上げる。

06年9月は1デーを大人300円、子供200円値上げするなどの料金改定を実施した。

同社では、値上げによって新施設などの導入に伴う投資の回収を図る。

11年にはTDLに新規アトラクション「ミッキーのフィルハーマジック」、「シンデレラのフェアリーテイル・ホール」がオープン。TDSでも新ナイトエンターテイメント「ファンタズミック!」を予定している。

デフレ時代の値上げ。さすが人気のアミューズメント。強気を感じます。もしかしたらUSJも値上げ発表したりするかもしれませんね。

2010年12月9日木曜日

虫歯と歯周病に画期的治療法

虫歯や歯周病などの原因菌をほぼ死滅させられる新たな殺菌法を、東北大大学院歯学研究科の菅野太郎助教らのチームが開発した。  治療機器の開発も進められ、画期的な治療法が数年以内に実用化できるとの期待が高まっている。論文は米国の代表的な薬学雑誌12月号に掲載された。
 菅野助教らは、虫歯菌や歯周病菌など4種類の 口腔 ( こうくう ) 内細菌と過酸化水素の水溶液に、目に見える波長のレーザー光を照射。強い殺菌作用のある物質「活性酸素」の一種を発生させ、3分以内に99・99%以上の菌を死滅させたという。人体への影響はないとみられ、治療が難しい歯周病の奥深い病巣を殺菌することなどへの応用が期待される。
 研究チームは、精密機械製造「リコー光学」(岩手県)などと、過酸化水素水とレーザー光を同時に出す歯周病用の治療機器の開発を進めている。今年度中には動物実験を終え、2011年度以降に臨床研究に入る予定だ。

いよいよ来るんでしょうか?? あの虫歯治療のときの痛さやストレスから解放される日が・・・。でも、これが実用化されると町の歯医者さんは厳しくなるんじゃないでしょうか。

2010年12月8日水曜日

マツダの逆襲、キーワードは「SKY」

マツダの環境戦略とその核になる環境技術の全貌が明らかになった。

トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車がハイブリッド車や電気自動車といった次世代車の開発に力を振り向ける中、体力的に劣るマツダがどのような環境戦略をとるかは、同社の今後の位置づけや生き残りに大きく影響する。

同社が開発した環境技術とは、排気量1.3Lのガソリンエンジン単体で、燃料1Lあたりの走行距離が30kmというハイブリッド車並の燃費を実現するというものだ。来年春にも搭載車の第一弾を発売する。

「SKYACTIV-G(スカイアクティブ・ジー)」と呼ばれるこの先進的なガソリンエンジンの登場は、もしマツダが将来、このエンジンを使ってハイブリッド車を作ったとすれば、トヨタやホンダのハイブリッド車の燃費を楽に抜いてしまうことを意味している。

さらにマツダは「SKYACTIV-D(スカイアクティブ・ディー)」と呼ばれるクリーンで燃費のいい次世代ディーゼルエンジンも開発中で、2012年 頃に日米欧で市販するクルマで実用化予定だという。高い燃費性能を誇りながら、尿素SCR(選択還元触媒)やNOx(窒素酸化物)吸着触媒などの高価な NOx後処理装置を装着することなく、厳しい排ガス規制をクリアするという優れモノだ。

エンジンの逆襲が始まったのである。

ガソリンとディーゼルの両SKYACTIVエンジンの技術は、今後のマツダのエンジンの基盤となるものだ。

マツダの新エンジンの意味を理解するために、環境問題とエンジン開発の流れをおさらいしておこう。

ガソリンエンジンの技術開発は排ガス規制への対応の歴史と言える。始まりは、1970年代に米カリフォルニア州で大問題になった大気汚染であった。急速 に増加した自動車の排ガスが問題視され、米国は世界初の排ガス規制「マスキー法」を制定した。日本でも「昭和53年規制」が布かれ、都市部の大気汚染問題 に自動車メーカーは真剣に取り組んだ。その後、ガソリンエンジンは三元触媒の開発と電子制御の進展により一気にクリーン化が進んだのである。

欧州が選択したエンジンの改善

それでも先進国の排ガス規制は、年を追うごとに厳しくなっていった。1990年代に入って議論されるようになった地球温暖化問題への対応に、すぐに着手 する余裕は多くの自動車メーカーになかったのが本当のところだろう。それくらいクリーン化の厳しい要求が続き、それに応えるのに自動車は必死だったのであ る。

ここで私たちが知っておくべきことは、人体に有害なNOxなどの排ガス低減と、人体には無害だが温室効果があるCO2排出低減は、一般にトレードオフの関係にあるということだ。燃費をよくしようとしたらNOxなどが出やすくなる。

ガソリンエンジンは低負荷(エンジン回転が低い領域)でも高負荷(回転が高い領域)でも燃費は悪くなる。つまり、ガソリンエンジンが効率よく仕事をでき る範囲はごく狭いのである。こうした基本的な制約の中で、クリーン化と燃費向上のトレードオフをどう克服するかは、自動車メーカーを悩ませた。

状況を一変させたのはトヨタだった。京都議定書が採択された1997年、世界初のハイブリッド車、初代「プリウス」を発売した。ホンダも2000年には 初代「インサイト」を開発し、ガソリンエンジンは電気モーターとハイブリッド化することで、クリーン化と燃費向上を同時に目指せることを証明した。ガソリ ンエンジンが苦手な低負荷をモーターが補うことで、低負荷での燃費悪化を克服したのだ。

欧州では、1990年代の中頃から後半にかけて、地球温暖化問題に対する意識が高まった。これに合わせて、乗用車でも排ガスのクリーン化以上に燃費性能 を優先する傾向が強くなり、ガソリン車より燃費に優れるディーゼル車が普及し始めた。ディーゼル車は排ガスが弱点とされてきたが、コモンレールなどディー ゼルエンジンの排ガス抑制技術が開発され、ディーゼルでも排ガス規制に対応できるようになったのが大きかった。

とはいえ、欧州でも排ガス規制強化の動きがなくなったわけでない。最近は、欧州メーカーもディーゼルエンジンのクリーン化の追求にかかる負担を無視できなくなってきた。

小型車がメインのフォルクスワーゲン(VW)は、クリーン化しやすいガソリンエンジンに軸足を置いて燃費対策に取り組んだ。そこで生まれたのが「ダウンサイジング+過給器」という新しいガソリンエンジンの方向性である。

ディーゼルの比率が高い高級車メーカー、BMWやダイムラーも、排ガス浄化と燃費向上の両方を追求するガソリンエンジンの改善に取り組んだ。自然吸気の リーンバーン(希薄燃焼)エンジンの開発である。両社は環境対策の柱の1つにハイブリッド化の推進を掲げているが、その場合もガソリンエンジンの基本性能 をしっかりと進化させることを忘れていない。これがドイツ流だ。

では、ハイブリッド車で先行したトヨタとホンダはどのような開発方針をとってきたのか。残念ながら、ドイツメーカーがとったようなガソリンエンジンの環境性能向上には力を入れてこなかった。ガソリンエンジンの進化では後れをとってしまったのだ。皮肉というほかない。

マツダの技術革新

トヨタやホンダとは対照的に、マツダはエンジンの改善に挑んだ。

エンジンの効率を高めるためには何が必要なのか。基本的なエネルギーの損失要因には4つの要素がある。

・ポンプ損失(スロットルが閉じている低負荷時は空気を吸う抵抗が増える)・排気損失(排気ガスで捨てているエネルギー)・冷却損失(排熱)・機械損失(ピストンなどの摩擦抵抗)

つまり、これらの損失をいかに減らすかがポイントになる。

マツダの新ガソリンエンジンは、可変バルブタイミングの技術を使って低負荷でのポンプ損失を低減し、これまでのガソリンエンジンの常識では考えられない高圧縮比「14」を実現した。この高い圧縮比がマツダのブレークスルーである。

だが、圧縮比を高めればノッキング(異常燃焼)の不安が大きくなる。これを克服したのが、新開発のエキゾーストマニホールド(エンジンの複数の気筒から の排気ガスをまとめて排気管に渡すための部品)である。これによりノッキングの原因になる、残留ガスの掃気(そうき)を可能にした。

さらに、新ガソリンエンジンは200気圧の高圧で燃料を直接シリンダーに噴射し、ガソリンの気化潜熱でシリンダーを冷却する。ピストンは冷却に有利な形状を工夫し、ボア(シリンダー径)は極力小さくした。これらにより、冷却損失を低減している。

高圧縮比などの特徴を持つ4気筒自然吸気の新エンジンは、従来のエンジンに比べて燃費とトルクがともに15%高まった。排気量2Lクラスでも、約 18km/Lの燃費を稼ぐという。詳しいスペックは未発表だが、95オクタンの燃料で馬力160ps、トルク220Nm前後のパフォーマンスを実現するだ ろう。

新エンジンを搭載したプロトタイプ車をドイツのアウトバーンで走らせた。印象は、低速トルクが大きくてとても乗りやすかった。スロットルを踏み込むと圧縮比14の新エンジンは、シュルシュルと聞き慣れないエンジン音を出しながら加速する。

加えて、新開発の6速トルコンATの変速が非常に速くてスムーズであった。新しいのはエンジンだけでない。マツダはガソリン用とディーゼル用にそれぞれ専用のトルコンATとマニュアルギアボックス(合計4つ)を、新しく設計し直している。

将来的には主要車種のほとんどに新エンジンを搭載することになるだろう。新エンジンには排気量で1.3Lから2.5Lクラスまであり、車種でいえば同社の「デミオ」クラスから「アテンザ」クラスまでカバーできる。

では、大型車はどうするのか。燃費の悪いV6ガソリンエンジンを使い続けるのは、エンジンの効率を追求するマツダの新路線にはそぐわないような気がした。

後処理不要の低コストディーゼル

「もう、V6ガソリンエンジンは作らないのですか」という質問に、マツダの研究開発担当である金井誠太取締役専務執行役員は笑いながら、「将来はそうせざるを得ないですね。ですからイエスかなぁ~」と答えた。

少なくとも、SKYACTIVエンジンのロードマップにV6がないことは明らかだ。なぜなら大トルクの発生は多気筒エンジンでなくても可能だからだ。

具体的にはV6エンジンを何で置き換えることになるのだろうか。1つは、2.5Lの新ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド化だ。モー ターと組み合わせれば350Nm程度のトルクを出せるだろう。もう1つの可能性が、トルクの大きいディーゼルエンジンだ。

今回、マツダは新ガソリンエンジンだけでなく、新クリーンディーゼルも発表した。これは大型車の環境性能向上を視野に入れたものだと私はみる。

マツダが発表した新クリーンディーゼル「SKYACTIV-D」の概要は、排気量が2.2Lで、最大トルクで400Nm級という大きなトルクを発揮する。

世界の排ガス規制は、ディーゼルが容易に達成できないレベルにまで厳しくなっている。そこで、欧州メーカーは現在、高価な後処理(尿素SCRや白金触 媒)を付加することで規制をクリアしている。ところが、マツダの新クリーンディーゼルは、PM(粒子状物質)削減用のDPF(ディーゼル・パティキュレー ト・フィルター)以外には後処理が不要だというではないか。

マツダは従来のディーゼルの燃焼方式を改め、もっとも効率が高い(燃費が良くなる)上死点で燃料を噴射することを狙った。実現できれば大きなブレークス ルーである。そのため、噴射圧を新ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」の何と10倍にもなる2000気圧にまで高めた。また圧縮比は、従来の 「16」から「14」へと、ガソリンエンジンとは対照的に世界一の低圧縮比を実現した。奇しくも新ガソリンエンジンも新ディーゼルも圧縮比は同じ 「14」。燃焼原理の違う両エンジンが同じ圧縮比というのだから驚く。

ディーゼルは空気だけを圧縮し、高温になった瞬間に燃料を噴射することで自己着火させる燃焼方式である。

ガソリンは空気と混ざりやすいが、燃えにくい性質を利用して混合気を圧縮する。燃えにくいから最後はプラグで火を点ける。一方、ディーゼルが使う軽油は空気と混ざりにくいが、非常に燃えやすい性質を持っているため、燃えカス(有害物質)が発生しやすい。

さて、プラグがないディーゼルエンジンの圧縮比を14まで下げると低温始動時に燃焼が不安定となる。そこで、可変バルブタイミングを使って、排気ガスの熱をシリンダーに戻すことで燃焼を安定させた。

燃費は、2.2Lの新クリーンディーゼルを「アテンザ」クラスに搭載したとき、EUモードのCO2排出で105g/km(6速MT)。つまり、燃料1Lあたり約25kmの燃費となる。

日米欧で2012年に実用化するという「SKYACTIV-D」は、これまでのディーゼルよりもローコストでしかも低燃費を実現した。

フォードが禁止したハイブリッド

マツダのSKY戦略は決してハイブリッドの否定ではない。同社が理想と考えているのは、効率のよいエンジンに小さなバッテリーとモーターを組み合わせたハイブリッド車だという。

2010年3月、トヨタからマツダがハイブリッド技術のライセンス供与を受けることで両社は合意した。マツダから見たとき、トヨタとの提携は理想のハイ ブリッド車構想を実現するためのものだ。マツダはハイブリッド車を開発する前にまず、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2つの伝統的内燃機関をしっ かり進化させることを優先したのだ。今回、ガソリンエンジンが苦手だった低負荷時(低いエンジン回転)の効率を改善したことで、組み合わせるモーターも バッテリーも小さくできるわけだ。

マツダのハイブリッド技術開発に関しては逸話がある。

実はマツダはハイブリッド技術の独自開発を、かつて親会社だった米フォードから許可されていなかったのだ。フォードは、自社で開発した「エスケープ・ハイブリッド」のシステムを、マツダに使わせればよいと考えていた。

怪我の功名というべきかもしれない。そのため、2005年頃に「内燃機関(ガソリンエンジンとディーゼルエンジン)をどこまで進化させられるか」という自動車技術の基本中の基本に挑戦する気運が生まれたのである。

マツダのスローガンである走る愉しさを謳った「Zoom-Zoom」(「ブーブー」に当たる英語の子ども言葉)と環境をどう両立させるのか。マツダは SKYACTIVエンジンのほか、新環境戦略に基づいてクルマの環境性能を最大化するために、プラットフォーム(車台)からシャシー(サスペンション・ス テアリング系)、ギアボックス(オートマチックおよびマニュアル)に至るまで刷新していく。2011年秋にはすべてを一新した新しいマツダ車が誕生する。

環境対策、燃費向上に遅れをとった感のあるマツダですが、隠し玉とも思えるような秘策を練り上げていたのですね。それにしてもガソリンエンジンのみで30km/ℓは凄い! それをハイブリッド化したら・・・  想像するとワクワクですね。そういえば軽自動車でハイブリッドはまだありませんね。実現したら物凄く燃費のいい車ができそうなんですが・・・。スペースが小さいとかいろいろな理由で軽ハイブリッドはまだ出せないのかな・・・。

2010年12月7日火曜日

学力、日本改善、トップは上海

 経済協力開発機構(OECD)は7日、65カ国・地域で約47万人の15歳男女(日本では高校1年)が参加した国際学力テスト「学習到達度調 査」(PISA)の09年実施結果を発表した。読解力、数学的リテラシー(活用力)、科学的リテラシー(同)の3分野の調査で、日本は読解力では前回 (06年、57カ国・地域参加)の15位から8位と順位を上げた。数学は10位から9位、科学は6位から5位とわずかに上昇。一方で初参加の上海が3分野 すべてで1位となったほか韓国、香港、シンガポールも全分野で上位を占め、アジア勢の台頭が目立つ結果になった。

調査には、上海のほかシンガポール、ドバイなど8カ国・地域が新たに参加。日本では無作為に抽出された約6000人が、3分野のテストと学習環境などの アンケートに回答した。中国、インドは「言語が多様なことなどから全国一斉テストの実施は難しい」とOECDの参加要請を断った。上海、香港などは自主参 加だった。上海がトップを独占したことについて、OECDは「中国で最も教育改革が進んでおり、同国全体の平均を表しているわけではない」とコメントし た。

日本の調査結果の変遷は、読解力が00年8位、03年14位、06年15位で、今回調査で00年レベルに改善。数学は00年1位、03年6位、06年 10位。科学は00年2位、03年2位、06年6位で今回調査でいずれも下げ止まりの兆候が見えた。だが、得点によってレベル1未満(最下位)~レベル 6(最上位)までに区分された階層のうち、文部科学省が「社会生活に支障が出る」と判断するレベル1以下の生徒が、読解力13.6%、数学12.5%、科 学10.7%に達するなど、学力格差は依然解消していない。

読解力では上海、韓国、香港、シンガポールが上位5位に、数学ではこれに台湾も入りトップ5を独占。日本を上回る結果で、教育先進圏の位置づけが明確になった。これまで各分野で1、2位を占めて話題になったフィンランドは、数学で6位に後退した。

学習環境に関するアンケートでは、社会経済文化的背景として(1)自分の部屋(2)インターネット回線(3)DVDプレーヤーなど7項目を所有しているかどうかを質問。所有比率が高いほど得点も高く、親の経済状況が子供の学力に影響を与えている可能性も示した。

日本の学力衰退が懸念されていましたが、ここにきて復活に兆しみたいですね。脱ゆとり教育の奏効でしょうか。上海の高学力ぶりには、”中国全体の平均を表しているわけではない”との見解ですが、何かこう、イチャモンとも取れなくもないような気もします。確かに都市部以外にも高学力化が波及するのは、国の大きさや人口の多さからまだまだ時間はかかるでしょうが将来的にはやはり恐るべし中国!です。

2010年12月6日月曜日

野菜高騰、ようやく終息へ

キャベツや白菜など、高騰していた野菜の価格が落ち着きを取り戻しつつある。鍋物が食卓にのぼる時期だけに、野菜の高値は消費者にとって大きな痛手だっ たが、11月中旬に約2倍ほどだった価格も、12月に入るころからは、ほぼ平年並みとなってきた。スーパー各社も野菜をセールスの看板にかかげ、“攻勢” に転じようとしている。

天候不順などの影響で、野菜の小売価格は11月中、下旬では高値で推移。農林水産省の調査では、11月22~26日の小売価格(全国平均、1キロあたり)は、キャベツ255円(平年比209%)、レタス487円(同148)、ダイコン184円(同157%)だった。

だが、野菜の生育が徐々に安定。農協などの出荷団体が、例年ならば市場に出回らない小さめのサイズまで収穫し、出荷したことも奏功。同月末からは出荷量も増え、鍋物に使うダイコンや白菜の12月出荷は、前年を上回る見通しとなった。

こうした状況をふまえ、スーパー各社は、野菜をセールスの目玉にすえ、野菜不足にさらされてきた消費者にアピールしている。

イトーヨーカ堂は、3日から3日間、野菜の日替わり特売を実施。首都圏の店舗でレタス1個やキャベツ1個、白菜4分の1個が各98円と、攻めの価格帯で 勝負する。一方、ダイエーは4日からの2日間、中に空洞ができた北海道産の「理由(わけ)ありじゃがいも」を、正規品の約半額となる1袋98円で販売し、 販売を見込んだ2万2000袋をほぼ完売した。

野菜価格の高騰で、野菜飲料も人気を呼んでいる。伊藤園の「1日分の野菜」は10月、単月の出荷数が前年の4割増となった。同社は「果物との混合飲料よ りも、野菜不足で野菜100%飲料の需要が高まったと感じている。野菜を手軽にとりたいというニーズは今後も伸びる」と指摘する。6日からは新製品「緑色 野菜100」の販売を開始。野菜不足で広がった新たな需要の囲い込みに力を入れている。

高かったですねぇ野菜。近所のスーパーで白菜4分の1玉250円位のときもありました! そういえば野菜ジュースの価格は野菜高騰時も変わりませんでした。あれはなぜなのでしょう。原価は上がっていると思うのですが・・・。
そして、ひとつ言いたいことがあります。関係ないかもしれませんが、日本の果物は高すぎる!!  確かに甘くておいしいものが多く、品質は良いのですが、もう少しなんとかならないの・・・??

遺言書作成がブーム?!

中高年の間で遺言書作りが密かなブームになっている。
「昨年六月に発売した『遺言書キット』は、わずか一カ月で三カ月分の予定数量を完売。今年九月には累計五万冊を売り上げました」(コクヨビジネスサービス・広報部)
ブームの背景には、相続トラブルの急増もあるようだ。
「家庭裁判所に持ち込まれた遺産分割事件は、昭和六十年は千三十五件でしたが、昨年は二千七十三件と二倍以上になりました」
「うちには財産なんてほとんどないから大丈夫!」というワケにはいかないようだ。
「最もトラブルが多いのは、自宅とわずかな預貯金しかないという家庭。富裕層は、日常的に弁護士などと接する機会が多く、しっかりした遺言書を残したり、生前贈与を行なっていて、逆にトラブルは少ないんです」(遺言相談の専門家・佐山和弘行政書士)
前出の記者が続ける。
「昨年度の遺産分割事件の認容・調停成立件数を見ても、遺産額が五億円以上のケースはわずか四十六件ですが、一千万円以下は二千二百九十一件と約五十倍です」 
ある看護師も言う。
「最近、患者さんがご臨終を迎えた途端、遺族が枕元で『貯金は俺のものだ』『家は私がもらう』と争い始めることが多い。時には数万円の話で大ゲンカになることも」
このようなことにならないためにどうすればいいのか?
「強い効力を持つ公正証書遺言を作成しておくことです。とくに子供がいない夫婦で自己所有の家を持っている場合は必須です。たとえばご主人が亡く なった場合、そのご兄弟も相続権を主張することがあります。すると、残された奥さんが家に住めなくなってしまうこともある。その点、公正証書遺言に『家は 妻に残す』と記しておけば、それまで通り住み続けることができます」(前出・佐山氏)
だが、行政書士や弁護士の事務所は敷居が高い。そんな人のためにこんな企画も。
「行政書士や心理カウンセラー、税理士、文章のプロなどの指導のもと、名湯に浸かりながら一泊二日か二泊三日で遺言書を作る『遺言ツアー』を開催しています。次回は来年三月の予定です」(プレス・サリサリコーポレーション

遺産相続トラブルというと、パッと思いつくのは大金持ちの家のことだろうと・・・。でもそうとも言えないのですね。それにしても、数万円の話で大ゲンカって・・・。”立つ鳥跡を濁さず” とは言いますが、たとえわずかな遺産でも、残された最愛の人のために手を打っておくべきなのですね。

2010年12月5日日曜日

視力回復に光明

大阪大大学院医学系研究科(大阪府吹田市)の不二門尚(ふじかどたかし)教授(感覚機能形成学)、神田寛行助教らの研究グループは、網膜の異常で失明した「網膜色素変性症」の患者の網膜を、微弱電流で刺激し、視力を回復させることに成功した。
6人中5人で効果が確認され、目の代わりとなる小型カメラでとらえた光の動きを追うことができた人もいた。国内で「人工視覚」の成功例は初めて。不二門教授は「数年以内につえなしで歩けるようにしたい」としている。
目の構造をカメラに例えると、角膜、水晶体がレンズ、網膜がフィルムにあたる。健康な人が見た映像は、電気信号に変換され、網膜、視神経を経て脳の視覚野 に送られ、「見える」ようになる。しかし、網膜色素変性症になった人は、網膜の視細胞が徐々に消失するため、信号が視覚野へ届かなくなって光を失ってい く。
不二門教授らは、患者の網膜の外側の強膜の中に、刺激電極のチップ(7ミリ・メートル四方)を装着。チップから微弱電流を流し、眼球内に埋め込んだ帰還電極にあて、返ってきた電流で網膜内にわずかに残った神経細胞を刺激する方法を考えた。
2005年秋と08年春には、計4人にチップを装着。手術中のわずかな時間に光の刺激を与えたところ、3人が光の方向を判別できた。
今年4~7月には、失明して10年以上になる女性2人に1か月間チップを装着しCCDカメラをおでこにつけてもらった。カメラで取り込んだ画像情報は、体外の装置で電気信号に変換され、体内装置を経て、強膜内のチップに送られた。
千葉県の女性(67)はパソコンの黒い画面上に不規則に現れる白色の棒をカメラで見て、位置を指さすことができた。女性は「闇の世界でしたが、白い光がはっきり見え、棒の位置を追えました。光が見えるというのは素晴らしい」と話す。

すばらしいですね、医学の進歩。未だ研究段階ではありましょうが、近い将来、本当に光を取り戻せそうで期待が持てます。この記事では「網膜色素変性症」という病気で失明なさった方向けの臨床のようですが、先天性とか他の病気が原因の方々にも応用できるのでしょうか。そうなればいいですね。