2011年1月8日土曜日

地価上昇率1位の「ひらふ地区」って?

先日、今年の基準地価が公開された。基準地価とは、都道府県が毎年調査する7月1日時点での地価のこと。発表はおおむね9月下旬、住宅地と商業地とがあり、土地評価の目安として用いられる。

さ て、その基準地価。今年の住宅地の全国地価上昇率ベストテンのうち8つまでを東京各所が占めているが、そんな「ほぼ東京独占」の中で堂々1位にランクイン したのが北海道虻田郡倶知安町の「ひらふ地区」と呼ばれる一帯。このひらふ地区、地価上昇率で1位となったのはこれで2年連続とのこと。いったいこの人気 はなぜ?

まずは倶知安町がどんな町かを見てみよう。札幌から西へ約100km、人口1万6000人あまり…と、これではピンとこないが、 実はこの一帯はパウダースノーで知られるニセコグラン・ヒラフスキー場のふもと。ここ数年、オーストラリアをはじめ、スキーを楽しむ外国人に大人気なの だ。倶知安町役場の観光担当に話を聞いた。

「きっかけはアメリカ同時多発テロです。オーストラリア人は北米やカナダでスキーを楽しむのが一般的でしたが、9・11以降は、オーストラリアの旅行会社がスキーツアー企画を日本に振り向けるようになったんです。日本は治安もいいですしね」

オー ストラリアと日本の時差はわずかに1時間。豪ドル高による割安感に加え、千歳~ケアンズ直行便の就航(02年)も、雪質のいい「NISEKOひらふ」の名 を広めるのに一役買った。スキー好きのオージーは長期滞在が多く、コンドミニアム(分譲マンション)が好まれる傾向がある。これに目をつけた外資系企業に よるコンドミニアムの建設ラッシュが地価を押し上げ、2年連続日本一につながったというわけだ。

この地域を含むニセコ一帯では、06年にリゾートビジョンを策定して「通年型国際高原リゾート」を目指している。海外から客を呼べるリゾート地として定着するか、地域経済の活性化という面でも注目だ。

リゾートに国際的に観光客を呼び込む・・・。素晴らしい事業だと思います。観光立国を目指す日本ですから、行政の後押しももっと必要です。ここでは外資系企業が主なようですが、日本企業も展開してほしいですね。ハワイのように、外国人の別荘がたくさんある観光地「日本」になればいいなと思います。

2011年1月7日金曜日

トヨタ、国内生産維持へ新工場稼働

トヨタ自動車が国内生産態勢の改革を本格的に始動させた。6日には宮城県大衡村でグループの車両組立新工場を稼働。今後はこの新工場を中心として東北を中部、九州に続く「国内第3の生産拠点」に再編する。円高や国内市場の縮小などで国内メーカーには逆風が吹いており、トヨタの改革の成否は国内製造業の空洞化に歯止めをかけられるかどうかの試金石ともなりそうだ。

「やっとここまで来た。世界のお客さまに、東北から良い品質の車を提供したい」。トヨタ子会社、セントラル自動車の白井安良副社長は同日、新工場にかける思いをこう語った。

新工場は、相模原市にあるセントラル自動車(従業員数約1500人)の本社工場老朽化に伴い建設。年産能力は最大12万台で、北米やアジアなど海外輸出 向けの小型車「ヤリスセダン(日本名・ベルタ)」を製造する。相模原工場は3月に運転を終了。4月以降は生産を全面的に宮城工場に移管し、本社も移す。

トヨタは九州でSUV(スポーツ用多目的車)や大型車の生産を集約。今後は同じく子会社の関東自動車工業の岩手工場(岩手県金ケ崎町)と合わせ、東北で小型車を中心に年間50万台の生産を目指す。地域ごとに同種の車両生産を手掛けることで生産の効率化を図りたい考えだ。

新工場には設備を簡素にした組立ラインや塗装ラインを導入。これにより設備投資を従来と比べ約4割圧縮した。新工場以外の国内生産拠点でも改装時などに同様のラインを取り入れてコストの低減につなげる方針だ。

トヨタがこうした改革に取り組む背景には、国内生産で採算が十分とれる態勢を築かなければ生産拠点の維持は難しいという判断がある。トヨタは国内の雇用維持や系列メーカーとの関係を重視し、国内生産320万台態勢の堅守を掲げているが、円高で輸出採算は悪化し、人口減などで国内販売の先細りが避けられそうにないためだ。

日産自動車が主力小型車「マーチ」の生産をタイなど新興国に全面移管するなど、ライバル各社は生産の海外シフトを加速している。日産、ホンダの海外生産比率が7割を上回るのに対し、トヨタは4割台と国内生産の比重が高い。トヨタは国内製造業を代表するだけに、国内生産の危機をどう乗り切るかは国内産業の先行きにも影響する。

以前の記事、トヨタ、国内生産の使命感にもありますが、国内の雇用維持や系列メーカーとの関係を大切にしたい、そのためにどうすれば良いのか・・・を考えているものと思います。日本を代表するトヨタ、日本のためにも、いつまでも頼もしい企業であってほしいです。

2011年1月6日木曜日

「松屋」牛めし並、最安値240円!!

牛丼チェーン3位の「松屋」を展開する松屋フーズは6日、牛めし並盛り(定価320円)を業界最安値の240円で販売すると発表した。11日から17日までの期間限定。200円台の低価格メニューで激戦を繰り広げている牛丼業界は、今年も価格競争が激しくなりそうだ。

松屋が牛めし並盛りを240円で販売するのは約8年ぶり。2003年まで定価の290円から50円引きで販売していた。

デフレ下の牛丼業界は、外食大手のゼンショーが展開する業界首位の「すき家」と松屋が250円キャンペーンで好調を維持する一方、業界2位の「吉野家」が低価格競争に出遅れて苦戦を強いられる構図にある。

松屋は昨年計6回、250円キャンペーンを繰り広げ、通常より客足が3割増えたという。また、関西2府4県では昨年6月以降、地域限定で牛めし並盛りを250円で販売している。同社の担当者は「今年はさらにインパクトのある価格で(牛めしを)提供したい」と話している。

えげつない価格競争を続ける牛丼業界、どこまで繰り広げるのでしょう・・・。まぁ、食すほうとしては嬉しいのですが。   ”今年はさらにインパクトのある価格で・・・”って、またまた下げるの?! まだまだ下げるの?!

2011年1月5日水曜日

「便器の王者」交代なるか?!

便器といえば陶器製がまず頭に浮かぶが、これまで陶器メーカーのTOTO、INAXの2強がそれぞれ6割、3割を握っていた国内市場に、地殻変動が起きて いる。人口減、住宅着工減から市場全体が縮小する中、唯一成長している給水タンク・便器一体型のタンクレス・トイレ市場で、パナソニック電工が大躍進。業 界初の樹脂製トイレ「アラウーノ」でシェア30%を獲得。INAX(30%)と肩を並べ、「便器の王者」TOTO(40%)をも射程内に入れた。

パナ電工のアラウーノは、上部の温水洗浄便座と下部の便器が、硬度を補強した有機ガラス系樹脂で一体成型されている。樹脂は陶器に比べて水垢(輪じみ)が つきにくいうえ、家電製品などと同様に金型で打ち抜くため、寸法精度が高く、便座と便器の隙間がほとんどできないのが特徴。陶器は土を固め、高温で焼き上 げる過程で5%程度収縮するため、寸法精度が低く、便座と便器の間の隙間に汚れがたまりやすい欠点がある。便器を洗浄するための洗剤の注入口も陶器製便器 では焼成できないが、樹脂製なら難なくつけられる。

パナ電工は同社の浴槽で開発した直径50~60ミクロンの微細な泡の発生技術を応用して、市販の台所用液体洗剤を便器の内側に渦巻き状に流し込み、便器そのものを自動洗浄する仕組みを初めて導入した。

「おしりだって洗ってほしい」とはTOTOが30年前に発売して一世を風靡した温水洗浄便座「ウォシュレット」のCMコピーだが、パナ電工はさらに進化さ せて「便器も自動で洗います」と久々の技術革新を実現した。2~3カ月間ブラシ掃除不要という「おそうじラクラク」機能は消費者の心をとらえた。トイレ掃 除は換気扇、台所と並んで主婦が苦痛に感じる3大家事の一つだけに、2006年の発売後、注文が殺到した。

この結果、トイレ市場の約3分の1を占めるタンクレス・トイレ市場でパナ電工のシェアは、05年までは7%以下に低迷していたが、06年12月のアラウー ノ発売を機に急上昇し、「07年には20%、08年28%、09年29%と急伸、10年には30%に達した」(住宅設備業界関係者)

TOTO、INAXの対抗策はどうか。トイレ使用後に流す水の使用量を従来の一回13リットルからTOTOは4.8リットル、INAXは5リットルと大幅に抑えた節水機能を前面に打ち出し、水道代の節約や環境保全を訴えている。

アラウーノの5.7リットルより水の使用は少ないが、これが消費者の購買動機になるかというと「それほどインパクトはない」とTOTO、INAXのショー ルームの説明員は打ち明ける。多少の節水よりもトイレ掃除の苦痛から逃れたい気持ちのほうが強く、「トイレ掃除を2~3カ月間しなくていい」というアラ ウーノには敵わない。

アラウーノ発売から4年がたつというのに、なぜ樹脂製で対抗しないのか。そこには歴史的な背景がある。両社とも旧社名の東洋陶器、伊奈製陶が示すように、 もともと陶器専門メーカーとして発展してきた。特殊な粘土(カオリン)、石英など天然の鉱物原料を調合し、成形したうえで摂氏1100~1300度で丸1 日かけて焼成する大型炉と、焼成後の収縮誤差を頭に入れながら粘土を成形し、焼き上げる職人芸の工員が働く陶器製造工場を自社内に抱えている。便器は陶器製造工場の主力商品であり、これを樹脂製に切り替えることは工場のリストラにつながる。このため、樹脂の良さや強みがわかっていても、おいそれとはシフトできない。陶器を「捨てるに捨てられない」ジレンマだ。

パナ電工の躍進も、土壇場の賭けだった。88年にTOTO、INAXの窯業2強の牙城だったトイレ市場に参入してはみたものの、「松下のトイレは、流れな い」などと酷評され、鳴かず飛ばず。買収した陶器製造会社を売却し、撤退も噂されたが、「樹脂でやってみよう。それでもダメなら断念する」と、腹をくくっ て勝負に出た。陶器と違って、樹脂は電機メーカーがノウハウを蓄積する我が土俵。そこに持ち込んで、ライバルの弱点を逆手に取った素材革新で消費者の潜在ニーズを掘り起こした。「便器は陶器しかあり得ない」という常識を覆し、2強の座を脅かした。天晴れである。

一次の撤退危機からの大躍進。 パナソニック電工の賭けは大当たりしたのですね。”陶器を「捨てるに捨てられない」ジレンマ”を抱える2社は大きな転換を迫られているのかもしれません。あるいは陶器の良さを最大限に活かした商品開発・・・。おそらくどちらか既に検討・開発中なのではないでしょうか・・・。

「釣りガール」がトレンド!

2011年は「釣りガール」がトレンドになる-。こんな予測を経済誌が発表し、関連業界が色めき立っている。登山にハマる女性が増えて「山ガール」という言葉が生まれ、アウトドア業界が活況を呈したが、今度は釣りというわけだ。
流行のアイテムを扱う経済誌、日経トレンディは10年12月号で、11年のヒット予測ランキングを発表。4位に「釣女(ちょうじょ)ギア」が入った。理由 は「(女性の)スポーツやアウトドアブームの流れがついに釣りに波及。釣りウエアや用品がスタイリッシュに変貌。女子アングラーが新たな消費を生む」とし ている。
釣り業界でもその釣女を引きつけようと、いろいろな動きが出ている。「DAIWA」ブランドの釣り具メーカー、 グローブライド(東京)は10年7月、若者に人気のファッションブランド「BAPE」と組んだショップを東京・表参道に期間限定で出店。女性向けのフィッ シングウエアなどを今後、本格的に売り出していく。
「今春投入するウエアでは、派手なカラーリングで、丈を短くしたデザインにしたりして、女性を意識したものにしています」(同社広報課)という。
釣り用品販売大手のキャスティング(東京)は首都圏の大規模店舗で、「THE NORTH FACE」など人気のアウトドア用品ブランドを店の目立つ場所 に配置。「釣具店というと女性にとってどうしても敷居が高くなってしまう。その敷居の高さを低くしたかった」(同社総務担当)という。
効果は上々のようで、「女性を含めたファミリー層の来客が増え、釣り用品以外の商品の売れ行きも伸びている」(同)そうだ。
アウトドア・フィッシング用品の製造・販売を行うティムコ(東京)。昨年夏から「山ガール」ブームと連動させ、女性向けの釣り用品・ウエアを強化してい る。「山に来て、今度は川で遊ぼうをキャッチフレーズに、女性向けの販売を強化しています」(CS部)。アウトドアウエアの自社ブランド「フォックスファイヤー」はすでに女性購入比率が5割に達しており、同ブランドを軸に今年から、「釣女対策」を本格化させる。
国内の釣り用品市場は1990年代後半のバス釣りブーム以降、縮小傾向にある。日本釣用品工業会によると、国内出荷ベースで98年に2169億円だった市場が、09年には1191億円とほぼ半減している。
ただ、最近は縮小傾向に底打ち感も出ており、「ここで『釣りガール』ブームがくれば、市場の反転につながる可能性が高い」と同工業会の矢野晃専務理事は期待を寄せる。同工業会では、今年3月の釣り用品ショーなどで「『釣りガール』拡大に向けたイベントをいろいろ企画しています」(矢野氏)といい、女性を取 り込んでの市場活性化に力を入れていく。
テレビ局の釣り番組でも最近、女性アナウンサーや女性タレントが釣りに挑戦するようなシーンをよく見かける。男性中心の趣味というイメージが強い釣りも今年、登山と同様、大きく様変わりするかもしれない。

いい傾向ですねぇ! ひとりで釣りを楽しむ女性も増えるかも?? まだそんな光景は目にしたことはありませんが、かっこいいじゃないですか。それにしても、ここ10年ほどで釣り市場が半減していたとは驚きです。女性をターゲットにするのは商売の鉄則ですし、釣りブーム再来に期待します。

2011年1月4日火曜日

電気自動車は寒い日が要注意?

2010年は量産型の電気自動車の市販が本格的に開始された年になった。三菱自動車工業のi-MiEV、日産自動車のリーフなどだ。日産のリーフは日本の みならず米国でも販売が開始されており、海外のニュースで取り上げられることも多い。既存の自動車と比較するとまだ割高ではあるが、それでもかなり価格は 下がってきている。

GigaOMにそんな電気自動車に関する興味深い記事が掲載されている。米国の東部はここ数日間、発達した低気圧の影響で大雪にみまわれ交通機関が影響を受けているが、こうした天候の中で電気自動車の走行距離はどうなるだろうかという内容になっている。

説明によれば、電気自動車に搭載されているバッテリーは気温の影響を受けるという。通常気温での走行距離仕様値が100マイルであっても、寒冷気温では走 行距離が短くなり40マイルになることもあるという。逆に高温でも影響を受け、暑くなりすぎれば動作しなくなるようだ。バッテリーの温度管理を実施するこ とで安定した走行距離を実現できるようだが、その場合には車両の価格が割増になるという。

電気自動車が自動車全体の中で割合を伸ばすにはまだ十年単位での時間がかかるとみられているが、環境技術への注目もあって、向こう数十年の間で内燃機関型 自動車から電気自動車へ移行していくことになるだろうという見方をする向きが多い。普及するまでにはこうした問題はひとつひとつ解決することになるとみら れるが、気温の影響で走行距離が大きくかわるというのは発展する技術の途中経過として興味深い。

今まで考えもしませんでしたが、電気自動車の走行距離が気温に左右されると知って、そうか、電池で走るんだから当然だなぁと思いました。でもまだまだ研究途上でしょうし、技術の進歩、おそらく一般に普及する頃には問題ではなくなっているでしょう。

2011年1月3日月曜日

プリウスが歴代首位に!

 トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」は、2010年の国内の年間新車販売台数が31万5千台を超え、これまで車名別で最も多かった 1990年のトヨタ「カローラ」(30万8台)を上回り、20年ぶりに歴代首位が入れ替わったことが3日、分かった。プリウスは10年1~11月の11カ 月間ですでに29万7563台を販売。同12月も28日時点で約1万8千台を販売し、年間での過去最高を更新した。

売れましたねぇ、プリウス。確かによく走ってます。あのカローラを抜いたとは凄いですよね。ちょっと調べてみると、1990年の国内の年間新車販売台数は800万台近く、そして昨年は500万台足らずですから、そんな中での販売台数更新、売れたクルマのうち、いかにプリウス率が高いかがわかります。しかもリコール問題があった年ですよ。これもトヨタ神話のひとつになるのではないでしょうか・・・

2011年1月2日日曜日

「タンス預金」増加、82兆円

 日本銀行はこのたび、2010年末の日本銀行券の発行残高を発表した。市中に出回った札の総額は、前年末比1.7%増の約82兆円で、2年ぶりに過去最高を更新。いわゆる「タンス預金」と言われるもので、韓国1国のGDPに相当する巨額なものとなった。

多いと感じるか、少ないと感じるかは個人差があるだろう。しかし、実際のタンス預金は膨大な金額に上る。たとえば2008年に発表された日銀の論文で見る と、タンス預金は30兆円。これは1万円札30億枚に相当し、同年の1万円の流通枚数が70億枚ということを考えれば、約4割はタンス預金だったというこ とになる。

タンス預金は2009年は減少したが、今年に入り再び増加に転じている。この理由としては、ゼロ金利が長期化しているということ、さらには、金融機関からの借り入れ自粛などが影響していると見られる。

まぁ凄い額のタンス預金です。動かないお金がこんなにもあるのは大問題と言えるのではないでしょうか。 ”韓国1国のGDPに相当する巨額”ですよ! たとえ一部でも消費に回れば景気にも好影響を及ぼすでしょうに・・・。なにはともあれ2011年、景気が回復することを願わずにはいられません。