2011年1月25日火曜日

キリンHD、中国ビール市場へ一手

 キリンホールディングス(HD) は24日、中国食品大手の華潤創業と、清涼飲料事業を展開する合弁会社の設立で合意したと発表した。華潤創業の販売ネットワークを活用し、中国市場での事業拡大を目指す。華潤創業は中国トップのビールブランド「雪花」を抱え、今後の提携拡大が注目される。中国市場では、ライバルのアサヒビールも中国2位の青島ビールと提携しており、日本で首位と2位のアサヒとキリンが、中国を主戦場に激しい火花を散らすことが予想される。
 キリンHDの三宅占二社長はこの日の会見で、「中国市場での清涼飲料の基盤強化には、スピードが必要だ。華潤創業との販売網を生かし、中国での飲料事業をリードしたい」と語った。
 合意内容によると、キリンは、華潤創業傘下の清涼飲料事業持ち株会社の約40%の株式を取得し、キリンが中国で展開する食品や飲料の現地法人3社を持ち株会社にぶら下げる。
 キリンの投資額は4億米ドル(約332億円)になるという。
 華潤創業は、中国の企業グループ華潤集団傘下で小売りやビール、清涼飲料、食品などの事業を行い、中国全土に3千店を超す小売り販売網を持つ。清涼飲料事業でも、「怡宝」を主力ブランドに、ミネラルウオーターや機能性飲料などを展開している。
 キリンは中国の上海、広州、北京などで、紅茶飲料の「午後の紅茶」や、コーヒーの「FIRE」ブランドを中心に販売している。華潤創業の物流・販売ネットワークを活用して、新たな商品の販売や新たな市場への進出を加速させ、中国清涼飲料市場でのトップシェア確保の足がかりにしたい考えだ。
 関係者が注目するのは、ビール事業への提携拡大だ。今回の合弁は、清涼飲料事業に限定されているが、華潤創業は中国のビールの最大手。キリンの三宅社長は、ビール事業での提携については「全く視野に入っていない」と強調したが、中国は世界のビール消費量の4分の1を占める巨大市場だ。
 青島ビールとの提携によって、日本で首位を争うライバルのアサヒは、中国市場での地盤固めを着々と進めている。キリンが今回の合弁をきっかけに、ビール事業での提携に打って出る可能性もある。

中国でのビール事業については現段階では中国企業との提携を否定のようですが、魅力でないはずがないですよね。 もしかして、合弁ではなく、いずれ独自進出を狙っているとか・・・?

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